甘利議員の政党交付金から考える

大臣室で、虎屋の羊羹といっしょに50万円を受け取った甘利明前大臣は、政党交付金をいくらもらっているのだろう。

2012年1千7百75万円、2013年1千2百万円、2014年は1千9百51万円。3年間で約5000万円だ。

政党交付金は、大和市にある自由民主党神奈川県第13選挙区支部に、自民党本部から送金されている。代表は甘利明、会計担当・事務担当は清島健一と記載されている。

清島健一秘書は、『週刊文春』でお金を受け取るニンマリ顔を報道された、あの大和事務所所長の公設秘書だ。300万円は私的に流用したそうだ。政党交付金の会計も、この彼の管理下にあるのだ。

政党交付金は、私たちの税金。全国民がひとり250円を拠出した血税だ。20年ほど前に「政党助成法」ができてから、毎年、政党に直接振り込まれている。

この政党交付金ができた理由が傑作だ。政治家の贈収賄事件の多発によって、腐敗政治が極限に達したため、企業団体献金を廃止することの代償として生まれた。

当時の細川護煕首相は、こう演説した。

「選挙制度については、衆議院において、制度疲労に伴うさまざまな弊害が指摘されている現行中選挙区制にかえて小選挙区比例愛票制を導入いたします。また、連座制の拡大や罰則の強化などにより政治腐敗の再発を防止するとともに、政治腐敗事件が起きるたびに問題となる企業団体献金については、腐敗のおそれのない中立的な公費による助成を導入することなどにより、廃止の方向に踏み切ることといたします。」(1993年8月23日、127回特別国会、細川護煕首相)

ところが、ところが、企業団体献金はなくなっていない。

なくならないどころか、日本歯科医師連盟は、石井みどり・西村まさみ両国会議員をそれぞれ迂回させて、寄付の上限である5000万円を超す献金を、2人にしていた。国の補助金を受けている企業は、交付決定通知から1年間、政治献金が禁じられている。その補助金企業から、安倍首相、麻生財務相、菅官房長官、宮沢経産相、甘利経済再生相、林農林水産相らが企業献金をもらっていた。

そして、今度は、甘利明前大臣の「あっせん利得罪疑惑」である。

企業団体献金を廃止するからと政党交付金をつくっておいて、企業団体献金を廃止しない政治家のペテンぶり。あきれるしかない。

もっと憤りを感じるのは、甘利前大臣など企業団体献金を受けて恥じない政治家たちに、年収100万、200万のシングルマザーや非正規労働者を含めて、国民ぜ~んぶから吸い上げた税金が、政党交付金として流れていることだ。毎年、毎年・・・。

政党交付金が流れつく先は、政党支部長。そのほとんどが国会議員や国会議員候補だ。では衆院に女性は何人いるか。10%もいない。つまり、大勢の男性国会議員の懐に、貧しい女性たちの税金が毎年はいっていく。

これを怒らずにおられようか。


政治資金収支報告書及び政党交付金使途等報告書
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▲総務省の政党交付金ページ。イラストは、女性に政党交付金など関係ないとばかり全て男性。
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by bekokuma321 | 2016-01-30 23:22 | その他