ベリット・オース「支配者が使う5つの手口」

c0166264_11131865.jpg 11月21日(土)、ベリット・オースの「支配者が使う5つの手口」の講演がある。場所は、はるかノルウェーのオスロだから参加は無理だ。

主催者からのメールによると、参加希望者が余りに多く、1回だけでは無理だと判断して、ベリット・オースに懇願して2回目を新設したらしい。

ベリット・オースはノルウェー左派社会党の初代党首で、社会心理学者。1928年生まれ。おんとし87歳だ。

ベリット・オースは日本とも無縁ではない。「クオータ制」を女性政治家増に活用した世界初の政治家だからだ。今でこそ、クオータ制は、国連やEUなど国際機関の文書に取り入れられ、世界の多くの国で導入されているが、すべては、ベリット・オースの闘いから始まった。その意味で、日本でクオータ制を広めてきた人たちはみな、彼女の恩恵を受けていると言える。

ノルウェーで、クオータ制が政党綱領に明記されたのは、42年前の1973年。政党名は「民主社会党」(今はない)。党首はベリット・オース。ノルウェー初の女性党首だった。彼女は、他の小政党と統一リストをつくって、1973年秋の国政選挙で大勝利をあげた。1975年、民主社会党は左派社会党に吸収され、国会議員ベリット・オースは初代党首となった。その後、他の政党も、クオータ制をとりいれるようになり、ノルウェーは世界トップクラスの女性議員率の国となっていった。

c0166264_11144562.jpgさて、党首として政党内にクオータ制を根づかせた政治家ベリット・オースには、もう1つの顔がある。

女性の心理の奥深くに巣くっている「自信のなさ」の根源を外に出してみせる心理学者の顔だ。その有名な講和が「支配者が使う5つの手口」。英語でThe five master suppression techiniques. 

その「支配者が使う5つの手口」を、今週の土曜日、87歳のベリット・オースがオスロで講演するというのだ。あ~、飛んで行きたい。

ベリット・オースには数えきれないほどインタビューしてきた。ある日、「5つの手口は、この国(ノルウェー)ではほとんどとりあげられない。スウェーデンやデンマークの女たちは歓喜で迎えてくれた・・・」と私につぶやいた。

今や、世界中の言語に訳されて、無数の女性たちに、眠れる力をふるいたたせ、発言する力を持たせている。日本でも、「支配者が使う5つの手口」の全訳を読むことができる(『ノルウェーを変えた髭のノラ』明石書店 p85~p99)。

セクハラやパワハラにどうファイトバックするかの極意がつまっている。女性だけではなく、不当に貶められている男性にも役立つ。そう、男女平等度世界101位というスキャンダル解消には、最適の教材だ。

連載 クオータ制は平等社会への一里塚 第2回 それは政党の候補者リスト作りから始まった
ベリット・オース、80歳の闘い
ノルウェーで実践 男女比率割当制って?
あなたが自信をとりもどすために― ノルウェーを男女平等に導いた理論とパワー
ベリット・オース(オスロ大学名誉教授)からの手紙
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by bekokuma321 | 2015-11-19 11:23 | ノルウェー