「どうする政党交付金」

政党交付金って20年もたっていたのですね。朝日新聞の「どうする政党交付金」(2015.10.17)を読んで、月日の流れは速いものだと思っています。

政党交付金は、「リクルート事件など政治とカネの問題やバブル経済崩壊で金を集めにくくなり、税金で賄いたいというものでした」と成田憲彦さんが書いています。細川内閣時代、首相秘書官として制度設計を担当した人だそうです。

「政治改革」という大きな流れのなか、小選挙区制導入ばかり大きく取り上げられて、政党交付金については余り議論されず決定されてしまったと言います。「あ~、そうだったのか」と思い出しました。

その結果、「交付金の使途は自由であるべきだとして、制度設計では支出についてほとんど議論されませんでした」という成田さんのことばには本当に驚きました。

ろくに議論もされずに、私たちの税金から政党に対して助成金を出すことが国会で決まったんですね。しかも、年間320億円という額は世界最高額だそうです。

しばらくして国会議員の政治団体による不透明な支出が発覚して、政党交付金の使途はこれでいいのかとマスコミが目を向けるようになったそうです。しかし現在まで、政党交付金の制度は変わっていません。

政党交付金が、議員自身の人気取りのためのワインやカレンダーなど物品配布に使われたり、来るべき選挙への貯め込みに使われたことを、私は知りました。とんでもないことです。政党交付金は、国民の大切な税金からなっているのだということを忘れて、自由勝手に使える金だと勘違いをしている議員が多いのではないでしょうか。

黙っていてもウン千万円単位で政党本部から金が振り込まれるのですから、学習会や相談事業などをして民意をすいあげたり、寄付者を増やしていこうとする日ごろの政治活動などしなくなるのは当たり前です。成田さんは、「結果として、政党の『活力』が奪われました」と言ってますが、深刻な問題です。

私は三井マリ子さんの選挙そして秋田地裁での裁判を通して、今まで知らなかった政党交付金について学ぶことが出来ました。

税金を出す私たちは、手慣れた議員やスタッフたちが政党交付金を使途不明なことに使ってもその実態を知るすべはなかったのです。

それをいいことに、他人の政党交付金まで、その本来の活動には使わずに節約して、「基金口座」を作ってそこに移しておくなどということもできたのです。

制度20年のこの機会に政党交付金を見直すべきだと思います。とくに成田さんの言う「収支の公開が進んだとはいえ、事実上はノーチェック」であることを変えなければどうにもなりません。「収支報告を監督する仕組み」をつくらなければならないという成田さんの提案に私は賛成です。

11月4日、政党交付金裁判が秋田地裁で開かれます。三井マリ子原告が参議院議員だった松浦大悟民主党秋田県連代表を訴えて、13回目の法廷です。

法廷後13時から、秋田市内のルポールみずほで、近江直人弁護士、森田祐子弁護士、三井マリ子原告による報告会があります。政党交付金について学べる最適の勉強会です。

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大倉 由紀子 (さみどりの会*)

(*)2012年暮れ、2カ月にわたる立候補要請を受けて、三井マリ子さんは秋田移住して衆院選に出た。落選後、松浦大悟議員らに不明朗な会計処理をされ心身ともに損害を受けたと提訴した。さみどりの会は三井裁判を支援する会の愛称。「産むならば 世界を産めよ ものの芽の 燃え立つ森の さみどりのなか」という阿木津英の歌がある。女性は子どもだけでなく、世界を産み出すのだという意味だ。三井さんは、選挙演説に引用しては「私は新しい秋田を産み出したいのです」と結んでいた。選挙・裁判をきっかけにできた、女性と選挙・政治を考えるサイトさみどりの会ホームページには裁判関係の情報が掲載されている。
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by bekokuma321 | 2015-10-20 15:06 | 秋田