2015年 05月 21日
イタリア選挙改革:全政党リストのトップ4割が女性に
イタリアは、上下院2院制で、選挙はどちらも完全比例代表制である。
今回の改正によって、40%に届いた最高得票の政党は自動的に過半数議席を得ることになる。どの政党も40%に満たない場合は、上位2つの政党で再投票される。
特筆すべきは、女性議員を増やすための積極策が、同時に明記されたことだ。
100選挙区ごとに、政党が決める候補者名簿(リスト)が投票用紙となる。有権者は、支持する政党のリストを選んで投票する。政党ごとの得票率に比例して議席数が決まり、リストの上から当選してゆく。
今回の改正では、各政党のリストのトップに登載される候補者は、少なくとも40%が女性となるよう、党中央が決定する。比例代表制選挙の場合、リストのトップの候補者は、ほぼ確実に当選する。つまり、女性議員が確実に増える。次のイタリア国会議員選挙が楽しみだ。
第2次大戦後、イタリアの内閣は63回も変わり、「回転ドア」と揶揄されてきた。政権の安定をどう確保するかが課題となっていた。しかし、この選挙改正案には、野党は政治権力を最大党に集中させると強く反対していた。
■Major election reform in Italy as parliament approves new law
■イタリアはパリタリア
■アテネ宣言