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女の出番

女の出番_c0166264_1672287.jpg東京近郊の候補者たちの応援に回ったが、もしも翼があったら、飛んで行きたかったところがある。

前村議の赤間しづ江さん(67)が村長に立候補した宮城県大衡村(おおひらむら)だ。この村長選は特別だ。

3月13日、跡部昌洋(66)前村長は、度重なる性暴力やセクハラをしたとして女性職員から提訴された。村議会は3日後、村長に対する不信任決議を賛成多数で可決した。ところが、村長はその議会決議を受け入れずに村議会を解散。そして村長自身は退職届を提出した。

村長に立候補した赤間しづ江前議員は、3月議会で、跡部村長のセクハラ問題を追及した議員だという(毎日新聞)。また赤間議員は、公金横領事件がらみで書類送検されていた村長の説明責任を、以前にも議会で追及していた。

大衡村まで応援に行った仙台の樋口のりこ市議から、報告があった。赤間しづ江さんは、おだやかながらも、力強い演説をしたという。樋口のりこブログから引用すると:

●大衡村の名誉と信頼の回復のため、ハラスメントを払しょくするため、第三者を入れた検証をしっかりと行うこと。そして男女共同参画推進のモデルとなる自治体をめざす
●利権と”しがらみ”のないクリーンな政治をめざす
●事業を見直し、公金の無駄使いをなくす~事業の検証をし、必要なところに皆様からの税金をしっかりと活かす
●生涯ともに生きる安心な街づくりを推進する
●さまざまな業種の企業誘致をはかり雇用創出をめざす、産業振興策

同じく大衡村に応援に行った宮城県加美町の伊藤由子議員は、

「赤間さんは、沈着冷静でした。村議会議員選に立候補している男性が応援演説をしていました。みな議会の体たらくに触れていました」

「昔からピンチを救うのは女性ではないですか、と言った前議員もいました」

村長選には、赤間前議員に加え、萩原達雄前村議会議長(66)が立候補している。

河北新報によると、跡部前村長は祖父、父と3代にわたり村長を務め、自身の在任期間は5期18年に及んだ。「騒動はこうした名家出身と多選の弊害」という指摘もあるという。

大衡村と似通った自治体は、あちこちにあると思われる。女性の新聞記者たちから、「一番、たちが悪いのは議会です」と聞いたことがある。私自身、東京都議会で働いていたころ、男性議員から暴言やセクハラを頻繁に受けていた。

大衡村初の女性村長が出現して、村の改革が一歩前に進むことを願わずにはいられない。

【写真:4月24日、大衡村にて。伊藤由子撮影】

セクハラ村長事件から秋田の事件を考える
セクハラ村長退陣後の村長選に女性立候補

【追記 20150427】
大衡村長選の選管最終結果が出た。
萩原達雄1,894票、赤間しづ江1,706票。108票の差で前議長が当選。赤間さんは大健闘したが初の女性村長はならなかった。
by bekokuma321 | 2015-04-26 16:23 | その他