人間味あふれるノルウェーの刑務所

c0166264_19467.jpg「ノルウェーの刑務所の質は、アメリカで知っている刑務所のかたちとはあまりに異なります。ハルデン刑務所は本当に刑務所なのかと疑ってもいいほどです。もちろんそこは刑務所。しかし、何かそれ以上のもの、罪を犯すこと、罪を許すことについての国家の哲学を形にしたもの・・・」

ジェシカ・ベンコ記者がニューヨーク・タイムズに書いた英文の始めの部分だ。私なりの和訳だが、アメリカとノルウェーの刑務所の違いを端的に表わしているいい英語表現だ。

ジェシカ・ベンコ記者は、世界で最も再犯率が低いと言われている国ノルウェーの刑務所を訪れた。

自然に溶け込んだ静かな環境にあるノルウェーの刑務所に入る前から、彼女の驚きは始まるーー「鉄条網も、電気ショック柵も、スナイパ―で警備する監視塔もない」と。

刑務所内にはいって、彼女の驚きは増す。

受刑者の部屋の充実ぶり、刑務所員と受刑者とが一緒にスポーツやレクレーションを楽しむ姿、訪問して来る家族と滞在できる特別な部屋の台所に並ぶ大中小さまざまなナイフやはさみ・・・。料理教室で訓練をしていた受刑者が、自分の作ったチョコレートムースをワイングラスにきれいに盛り付けててごちそうしてくれたたこと・・・。

彼女のルポは続く。

アメリカでは刑務所に収監される人が激増している。10万人につき1975年は100人だったが、2005年には700人となった。アメリカ人は世界の全人口の4.6%しかいないが、世界の収監者の22%はアメリカの刑務所にはいっている。

アメリカの再犯率は68%だという。一方、ノルウェーは20%で、スカンジナビア諸国中、最も低い。

彼女は、ノルウェーの刑務所のあり方を通じて、厳罰主義のアメリカに警鐘を鳴らしているのだ。

ところが、先日、ノルウェーの市民オンブズマンが、ノルウェー国内の刑務所を抜き打ち検査して、その非人間的待遇を公表したという報道があった。こうした並々ならぬ厳しいチェックがあっての、優れた環境なのかもしれない。

The Radical Humaneness of Norway’s Halden Prison The goal of the Norwegian penal system is to get inmates out of it
Ombud Assails Norways Jails/
再犯率の最も少ない国の刑務所 追記
Norske fengsler skremmer ikke utenlandske kriminelle(動画:ホテルのシングルルームのような快適さが映し出される)
Norske fengsler skremmer ikke utenlandske kriminelle
ノルウェーの難民・移民政策
最も再犯率の少ない国ノルウェーで今
禁固21年判決とノルウェーの犯罪制度
再犯率の最も少ない国の刑務所
未来への提言「世界一囚人の少ない国からの報告」

【写真:HALDEN ­FENGSELの公式ホームページ/より】
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by bekokuma321 | 2015-03-29 18:58 | ノルウェー