女性ゼロ議会にしてはならぬ

c0166264_15214453.jpg長野県諏訪郡富士見町議会のたった1人の女性、小林市子議員(写真)を訪ねた。

高齢者介護、環境、少子化、教育などの問題に熱心にとりくんでいる様子が彼女のブログからわかった。女性議員から見た富士見町を聞きたかった。

母屋の隣にある「御射人庵(みさとあん)」で迎えてくれた。支援者や町の人たちが気軽に立ち寄れる憩いの場として作ったという。

私は、東京と長野を半々の生活をして15年ばかりになるが、富士見町には女性議員が複数いると思っていた。「女性議員がなぜ1人になってしまったのか」と尋ねると、「前は女性議員が3人いたんです。でも議員の定数が削減されてしまって…。立候補する人がいなくなったんです」

小林議員はいま3期目。前回の2011年の選挙は無投票だったらしい。小林議員のブログには4年前の富士見町選挙について、こう書かれている。

「富士見町の議会議員選挙は、19日受け付けを済ませた最初の10人で始まって、締め切りの17:00までに最後の11人目の候補者で定数以上には届け出がなく、無投票当選が決まった」

「4期は長すぎる」という批判が多いはずだ、と3期で引退を決意した。後継者探しをして最適の女性候補者を見つけた。ところが、その彼女に一身上の都合で断られてしまった。小林議員は、自分が引退すると女性議員がゼロになることを案じ、再び立候補する決意を固めたという。

c0166264_15363769.jpg小林議員がもう1期がんばろうと翻意したのは、女性として介護経験者としての目で地元の政策を見る人がいなくなることへの心配と、議会には批判・監視する目が必要だから、だという。そして、とんでもない思い出を話してくれた。

2014年4月28日、富士見町議会は、織田昭雄議長に辞任勧告をして、議長の辞職願を受理した。全員協議会(議員の根回しの場。休憩時間などに開かれる)に移って、新議長に2人立候補した。そのうちの1人が小林市子議員だった。

ただちに本会議が再開された。そこで、ほんの少し前に辞職が決まったばかりの織田議員が、なんと5票を獲得した。現議長の辞職を受けて新しい議長に立候補した2人は、それぞれ4票、2票だった。

結果を受けて、織田議員(議長を辞職したばかり)は、辞退するどころか、ただちに、「議員の皆さんの票を得たので、期待にこたえたい」と言って、議長職にもどったのだという。

では、なぜ織田議長が議長辞職となったか? 前年の2013年夏、町長選挙で再選された小林一彦町長に陣中見舞いをして、選挙違反を疑われていたからだった。

富士見町議会で最高得票をとったので、”みそぎ”は済んだーーつまり疑いは晴れた――とでも言いたいのだろう。それにしても、当局は、公職選挙法で禁じられている、現職議員が寄付した行為を、いったいどう判断したのだろう。

小林議員を取材しなければ見えてこなかった富士見町の真実を知った。そして、「あ、またか」と思った。

小林市子のスローライフ
約9割 「女性議員いたほうがいい」
女性ゼロ議会、5議会ににひとつ
またひとつ女性ゼロ議会が増えた(怒)
政治は男のものではない






公職選挙法199条の2第1項 (公職の候補者等の寄附の禁止)

公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。以下この条において「公職の候補者等」という。)は、当該選挙区(選挙区がないときは選挙の行われる区域。以下この条において同じ。)内にある者に対し、いかなる名義をもってするを問わず、寄附をしてはならない。

ただし、政党その他の政治団体若しくはその支部又は当該公職の候補者等の親族に対してする場合及び当該公職の候補者等が専ら政治上の主義又は施策を普及するために行う講習会その他の政治教育のための集会(参加者に対して饗応接待(通常用いられる程度の食事の提供を除く。)が行われるようなもの、当該選挙区外において行われるもの及び第一九九条の五(講演団体に関する寄附等の禁止)第四項各号の区分による当該選挙区ごとに当該各号に定める期間内に行われるものを除く。

以下この条において同じ。)に関し必要やむを得ない実費の補償(食事についての実費の補償を除く。以下この条において同じ。)としてする場合は、この限りでない。
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by bekokuma321 | 2015-03-04 15:47 | その他