2015年 02月 19日
最高裁裁判官に期待する
昨夜、原告のひとり塚本協子さんから電話をもらったあと、短い記事を書いた。こみあげてくるうれしさで、しばらく寝つけなかった。
違憲か合憲か。それを決めるのは最高裁の裁判官だ。
その中に櫻井龍子裁判官がいる。この人にあたると、行けるかも、という噂を耳にしたことがある。大法廷なので全裁判官で裁くことになるが、私は櫻井龍子裁判官に期待したい。
労働省は、日本の働く女性の待遇や差別の全体像を把握し、女性労働政策を練り、執行する。彼女は、その労働省に長年勤めていた。最後に労働省女性局長についた。
そういう経歴を持つ櫻井龍子裁判官は、2014年10月、妊娠した女性の降格は違法で、無効である、と判事した。
妊娠したため、長時間労働の部署から短時間労働の部署に移り、副主任の座を後輩に譲った病院勤務の女性がいた。彼女は、出産後に職場復帰したが、降格されてしまった。そこで、副主任の地位に戻る事を求め提訴した。「マタハラ訴訟」である。それを妊娠女性の勝利へと導いたのだ。
さらに櫻井裁判官は、最高裁判所のホームページで、こう言う。
「裁判に携わるのは初めてですので,人を裁くことの重さを噛みしめ,自己研鑽に努め,公平で,公正な判断ができるよう心して参りたいと思います。特に社会が大きく変化し,国民の意識も多様化してきていますので,多くの方々の声に耳を傾けながら,ひとつひとつの事件に丁寧に対応し,バランスのとれた判断を積み重ねていくことが大事だと思っています」
「社会の大きな変化」「国民意識の多様化」と指摘しているのだ。
以上から考えて、「夫婦同姓の強制や女性のみの再婚禁止期間は、時代にあわない」ーーこう判断してくれそうな期待がわいてくる。
立法府は動かない。ならば司法の出番だ。頼むよ、櫻井龍子裁判官!
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