女性記者が辞めなくてすむ職場に

c0166264_16485946.jpg朝日新聞「女が生きる 男が生きる メディアで働く」は、、子育てをしながら働く女性記者の苦悩を報道している(2月7日、8日)。

それによると、フランスやノルウェーでは、女性記者は、出産後もほとんどが辞めずに働く。しかし、日本は。

NHKの例は衝撃的だ。NHKで、昨年6月~10月の人事異動名簿によると、女性退職者20人のうち10数人が30代前後の女性だったという。働き盛りの退職である。

辞めずに働く女性記者も、退職を考えなかったことはない。子連れ単身赴任、夜中までの残業や宿直、夫との二重生活や保育料で家計は赤字・・・。

結婚・出産という人生の時期、仕事との両立が難しくて職場を去る女性たちの悲鳴が聞こえるような特集だった。

フランスもノルウェーも、昔は日本と同様、働き続けられる女性は多くなかったはずだ。しかし今や、女性は、トップの3人に1人、管理職の40%から30%いる(下)。方針決定へ女性が参画し、両立しやすい職場規約や職場慣行に変えてきた。保育所の完備、パパの育児家事分担(ちょっとした参加ではダメ)も不可欠だ。

そのギアをグイッと前に進める政治の力もほしい。

たとえばオバマ大統領は、昨年暮れ、質問者リストに居並ぶ記者名から女性記者だけを選ぶという“不公平”をやってのけた。ホワイトハウスの政治記者は男性がまだ多いと思われるが、男性記者には質問をさせなかったのだ。ジョッシュ・アーニストホワイトハウス報道官は、こう言った。

「アメリカ大統領をカバーする報道機関には女性が多数いて、夜討朝駆けで激務をこなしています。質問者リストがそろった時点で、特別なチャンスではないかと考えたのです」

この日のオバマ大統領記者会見を、河北新報のコラム「河北春秋」は、『男を消せ!』という本の題名を出して紹介していた。

『男を消せ!』(毎日新聞社)は、ノルウェー選挙をルポした拙著。候補者リストから男性を消して女性を当選させようというキャンペーンを指す。当時、題名が気に障ったと言ってきた人がいたが、今頃、新聞で取り上げられるとは。

今日もTVをひねると、画面には男、男、男。男女平等にするためには、日本でこそ、「男を消せ」作戦が必要だ、と思う。

報道機関の女性の割合(国際女性メディア財団の調査を朝日が紹介)
働く女性       フランス45.5%  ノルウェー35.0%  日本15.2%
社長・経営者   フランス27.8 %  ノルウェー34.3%  日本5%
責任者・管理職  フランス39.5%  ノルウェー33.0%  日本5.6%
記者・編集者    フランス44.9%  ノルウェー34.7%  日本21.3%

Global Report on the Status of Women in the News Media.pdf
NRKとNHK--報道における女性
オバマ、記者質問を全て女性に
慰安婦報道を”紅一点”で検証した朝日新聞
女性や若者を非正規にしないためにゼネスト

【写真上:日本のNHKにあたるNRKの女性ジャーナリストたち。2011年当時、NRK理事会役員6人のうち3人は女性。全職員3600人のうち45%が女性。最高幹部のうち女性は30%。そのうち編集部門、管理部門の幹部は40%以上が女性。ニュース部門は52%が女性。アンネマッテ・モーラン(右から2人目)は37歳。犯罪専門ジャーナリストとしては初の女性記者。小さな子どもを保育園に預けて、テロ現場に出向く】

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▲河北新報 2015/1/4.
仙台の樋口典子市議提供。
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by bekokuma321 | 2015-02-08 18:44 | ノルウェー