宮城と福井の反原発運動

c0166264_18112241.jpg小さな町の住民が、政府の身勝手な動きを止めた。

指定廃棄物の最終処分場のため、環境省は、2014年1月、宮城県内で3候補地を選んだ。指定廃棄物? 福島第一原発事故によって放射性物質で汚染された廃棄物のうち、一定ベクレル以上のものを指す。

3候補地とは、栗原市深山嶽、加美町田代岳、大和町下原。

3市町とも基本的に建設反対だったが、栗原市と大和町は3カ所の足並みがそろうならばと、環境省の現地調査を容認した。

しかし、加美町は、すごい。調査自体を断固拒否した。

2014年7月、環境省は仙台市で町村長会議を開催。石原伸晃環境大臣が来て、宮城県知事に「調整依頼」して帰った。

その後、環境省による現地調査や、冊子の各戸配布などが、加美町の町民の意思とは無関係に続けられた。それに負けじと、加美町の反対の声はどんどん大きくなった。

「環境省は10月末、3候補地で一斉にボーリング調査を始める予定だったが、猛抗議で延期となった。農業へ深刻な影響が懸念されるだけに、農家側は『一歩も譲れない』」 こう、農業新聞は報道した(2014年11月5日)。

11月24日には「最終処分場建設断固反対する会」の反対集会には1200名が集まった。加美町にたった一人の女性議員、伊藤由子(写真上)もその1人。彼女は、町民の連帯をこう知らせてきた。

「今年ほど、早く山に雪が降ってほしいと思ったことはなかった――『最終処分場断固反対する会』会長の言葉であるが、山に座り込んでいた住民の誰もが同じ思いであった。勤務を割いて短時間だけでもと山に駆け付けたり、出勤前に駆け付けたり、山まで来られない人の思いを届けたり・・・抗議の形態はさまざまであった。晩秋の現地、座り込むには冷たい地べたであったが、不思議と寒さを感じなかった。何度も会っているうちに連帯感が生まれてきて敷物を貸しあったり、食べ物を分け合う姿が見られた」

c0166264_1812435.jpgもうひとつは、福井県の動き。

2014年12月、福井県高浜原発3,4号機の安全審査書案が了承された。鹿児島県の川内(せんだい)原発に続いて2つめだ。

安倍首相は、2015年春以降には再稼働したいと、勝手に考えているようだ。

しかし、そうはさせないぞという動きが起こった。

その運動体のひとつが、原発再稼働に反対する声を集約する、「もう動かすな原発! 福井県署名運動」だ。すでに20万人以上の署名を集めた。福井といえば、日本会議御用達議員と言える、稲田朋美の選挙区であり、山谷えり子の出身地だ。

武生市・越前市の議員歴の長い大久保恵子(写真右)は、その運動の共同代表4人の1人だ。県民運動の先頭に立って、署名活動をひっぱってきた。

「現在国内で原発は一基も動いていませんが電気は足りています。福島の事故を教訓に、将来に向かって『本当の豊かさとは』、『ほんとに大切なものとは』を真剣に問い直し、原発に頼らない社会をめざしたい」と語る。

昨年夏には、武生と今立の商店街を4日間、8時間ほど署名の意義を伝えながら歩いた。「福島の現状、避難計画が十分でないなかで、国は原発の再稼働を考えています。“再稼働を認めないで下さい”と知事へのお願いの署名です」と。

伊藤由子も大久保恵子も、たぐいまれなネットワ―カ―だ。生活感覚を政治に持ち込み、声なき人たちの権利を政治をつなぐために頑張ってきた。

こうした女性たちによる反原発運動が続く限り、日本も捨てたものじゃない。


c0166264_21433821.jpg
▲朝日新聞世論調査(2012年3月13日朝日新聞より)。こうした調査は何故かこのごろ掲載されない。

http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=30635
http://fukui.jpn.org/
http://fukuikenminsyomei.web.fc2.com/
http://uisystem.jp/kaze/cosmos
男性偏重政治が原発政策にもたらす弊害
8月25日 男性偏重政治が原発政策にもたらす弊害
女性の約7割、原発NO!
女性記者の質問に答えない東電
原発事故から考える民主主義
[PR]
by bekokuma321 | 2015-01-31 18:14 | 紛争・大災害