NHK、慰安婦問題への言及禁止か

英紙Timesの特派員リチャード・ロイド・パリは、右翼的日本政府に向かって、再び鋭い矢を放った。

10月17日の英紙Times。「日本版BBC、戦時中の“性奴隷”への言及禁止」というタイトルだ。日本版BBCとはNHKのこと。首相安倍晋三のドアップ写真が添えられている。記事の書き手はリチャード・ロイド・パり。

NHK内の極秘内部文書によると、日本政府は、NHKが、南京大虐殺、戦時中の性奴隷問題、中国との領土問題などに言及することを禁止している、とパリはいう。

そして「イギリスで話題になっていることも取り上げられない」とパリは述べる。

ここまで来たか、NHKよ。

パリ――君の名は忘れられない。9月25日、日本外国特派員協会で、国家公安委員長山谷えり子に、まっさきに質問をした勇敢な記者だ。

山谷えり子に、在特会元幹部・増木重夫を知っているか、増木といつからつきあってきたか、在特会についてどう思うか、と食い下がった。山谷は、まともに応えられず、歯を見せて笑って逃れようとした。

山谷は、ご存知、安倍のおともだちだ。”従軍慰安婦”への日本軍の関与を否定してきた。「ジェンダーフリーは男女でトイレを同じにし、社会に混乱を招く」などというデマを飛ばし、男女平等を目の敵にしてきた。

c0166264_1753356.jpgさて、一方、日本人にも、こうした安倍晋三の政治的圧力に、体をはって批判するジャーナリストがたくさんいる。

その1人は、原寿雄。

彼は、「日本軍の性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」に関するNHKの番組が、安倍晋三らの政治的圧力によって、見るも無残に改変させられた事件について、こう書く。

「被害者のNHKは、加害者側と一緒になって『政治的圧力などなかった』『番組手直しはすべて自主的判断で行われた』と説明する。そのため、『真相はやぶの中』になってしまう」

「番組改変は、NHKに対する右翼と自民党右派の反対の中で起きた。安倍官房副長官は、慰安婦問題をNHKがとりあげることに反対してきた国会議員グループのリーダーである」

「ジャーナリズムの自由にとって、最大の外敵は権力による介入であり、政治的圧力である」

原寿雄のこの文章は、2010年に出版された『暴かれた真実 NHK番組改ざん事件』(現代書館)収録の「ETV番組改変裁判で考えたこと」から引用した。

タイムズ特派員パリの指摘するNHK問題、吉田証言に矮小化されようとしている”慰安婦問題”を考える時、この1冊は非常に貴重だ。編集した西野瑠美子、東海林路得子に頭が下がる。


Japan’s ‘BBC’ bans any reference to wartime ‘sex slaves’

パリ記者の言う内部文書と思われる。クリックすると拡大される

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by bekokuma321 | 2014-10-27 18:01 | ヨーロッパ