認知症に優しい町:スコットランド、ノルウェー、日本

78歳の女性副大臣!! 

驚くとともに、ノルウエ―の認知症対策の記事を興味深く読みました。

日本で言えば厚生労働省が、ノルウェーでは「保健・ケアサービス省」ということになのでしょうか。分りやすいネーミングですね。保健(医療)とケア(介護)が同列に並べられているところはさすが!です。

日本では、いつまでたっても医療が上です。介護なんて女なら誰でもできると言わんばかりで、専門性は認められず、一段低く評価されています。そこが大問題です。

〝認知症にやさしいまちづくり″については、日本でも色々な試みがされています。

① 厚労省は、「認知症を知り地域をつくるキャンペーン」の一環として、10年ほど前から「認知症サポーターキャラバン」事業を実施。認知症への理解を深め、その家族を見守り、できる範囲で手助けするように受講させています。その人たちを「認知症サポータ―」と呼び、全国500万人ほど養成されています。行政職員だけでなく、銀行、スーパーなどお店ぐるみ、小中高校生の学校ぐるみでの受講や、警察、刑務所などにも受講の輪が広がっています。 詳しくはhttp://www.caravanmate.com/

② 行政単位で「徘徊模擬訓練」を行っているところが増えています。大牟田市が有名です。介護関係者だけでなく、役所、警察、消防、学校、町内会などが連携して、徘徊する認知症の方に気づき、声をかけ、自宅に戻るまでの訓練をするもの。訓練を通じて地域の連携を作り上げています。

③ 介護保険は改定につぐ改定を重ねています。今、言われているのは「地域包括ケア」。小中学校区くらいの地域で、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが切れ目なく一体的に提供される地域の体制を作り、重度の要介護状態になっても住み慣れた地域で暮らし続けられるようにするという趣旨です。

④ ノルウェーが学んだという「スコットランド認知症プログラム」がどんなものか知りません。でも、日本の認知症介護のレベルも前よりずっと上ってきているようで、先駆的試みがあちこちで見られます。ただし、まだそれらが点で存在しているのが実態です。全国すべての介護現場がそうとは言えない点が問題ですし、ましてや、町全体が認知症の人たちが普通にすごせるようには、まだまだです。

しかし、日本の最大の問題は、介護職員が北欧のように公務員並みの給料と労働条件でないことにあります。そこを、このままにしては、どうみても認知症にやさしい国にはなれないような気がします。

介護保険も、財政的な理由からでしょうが、軽度の人たちを切り捨てるなど、どんどん使いにくくなってきています。

前述の「地域包括ケア」も、名前はまあまあ美しいのですが、その実、ボランティアをうまく使って安上がりにすませようという魂胆が見え見えです。

私自身、自分の老後を考える時、このままだと介護保険など使えなくなるのではないかと思ってしまいます。

78歳の女性副大臣だからこそ、高齢者の問題をわがこととして、取り組める。78歳までいかなくても、こういう人を政治の場に増やしていくこと、そこに鍵があると思いました。


木崎 志づ香(介護福祉士・介護支援専門員)      

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 ノルウェーのショッピングモールにはベビーカーや車いすがごく当たり前に目につく。ハンディを持つ人にやさしい町づくりの結果だ。さあ、次は認知症の人たちが自然にとけこめるような町だ。
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by bekokuma321 | 2014-09-20 17:16 | ヨーロッパ