「安倍改造内閣の女性たち」を読んで

ノルウェーの西海岸にある都市ベルゲンに住む、ユーコ・リンダ―ルYuko Ringdal さんから感想が届いた。大学で教えるかたわら、労働党党員としてデモにも参加してきたワーキングマザーだ。 

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安倍政権は女性の閣僚を5人登用して、いかにも男女平等を支援しているように見せかけています。でも、女性が多ければ良いというわけではありません。

FEM-NEWSによると、5人のうち3人は「日本会議」という国粋主義組織に属しています。国粋主義国家とは、国家に貢献できるような健康な子どもを産む母親としての役割を女性に押しつける、すなわち男性主導国家だと私は思います。

この3人の女性大臣が、このような固定的性役割を好む団体に所属していること自体、おかしいと思います。

c0166264_16154653.jpgノルウェーでは保守党と進歩党が現在連立政権を握っています。保守党は日本の自民党とは違い、かなりリベラルと言えるでしょう。国会議員の男女の比率は、女性19名、男性29名です。首相すなわち党首は女性です。また性的少数者も目立ち、厚生大臣ベント•ホイエはゲイ(同性愛)を公言しています。過去にもペール•クリスチャン•フォスというゲイの大蔵大臣がいました。

日本の自民党と比較的似ている政党は、ノルウェーでは進歩党でしょう。政策は平等とはほど遠く、非常に保守的で国粋的政策を好みます。大臣に女性が目立つものの、国会議員数では男性23名に対し女性は僅か6名です。

労働党の国会議員はは男女とも27名ずつです。比較的リベラルで、現在の青年部リーダーのエスキル•ペーデルセンはゲイを公言しています。左派社会党は、女性2名、男性6名ですが、フェミニスト的政策を打ち出しています。中央党はもともと農民党でした。女性7名、男性3名。つい最近まで女性党首でした。

ノルウェーでは平等という考えはすでに国民に浸透していて、女性がリーダーとして公の場に登場するのは当たり前になっています。ノルウェー保守党を見れば分かるように、男性中心主義とは違い、男女の性にこだわらずに人事が決められています。ただ、経済界ではまだまだ男性優位と言える面がありますが。

日本に男女平等が広まるには、女性がわずか10%前後しかいない議会をせめて30%に増やすことがはじめの一歩だと思います。平等政策を進める女性議員が増えることを願っています。

Yuko Ringdal (ノルウェー・ベルゲン大学非常勤講師)

【写真:ノルウェーの先駆的女性政治家ベリット・オースを解説するパネル。1975年、オースは女性議員増をめざして党内に初めてクオータ制を導入した。今ではノルウェーのほとんどの政党が、候補者の約半数を女性にするなどクオータ制を実行する。オスロの国立民族博物館特別展「女性参政権100周年」にて。撮影FEM-NEWS】

安倍改造内閣の女性たち
ノルウェー女性参政権100周年
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by bekokuma321 | 2014-09-09 16:54 | ノルウェー