絵本「戦争」

ノルウェーの絵本作家グロー・ダーレが、また衝撃的な絵本を出した。新しい絵本のタイトルは「Krigen 戦争」。

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英語のあらすじを、私流に紹介すると:

平和な国に住むインガは、テレビでよその国の戦争を見ている。そんなインガが突然戦争に巻き込まれる。パパとママの戦争だ。いがみあい、ののしりあい、食器を壊す。耳をふさいでも、パパとママの怒鳴り声はインガに届く。家の中から笑い声がなくなり、平和は消えた。

パパとママは別居して、戦争は終わった。でも、インガの心が負った戦争の痛手は簡単には消えない。

グロー・ダ―レは、2つの家族福祉センターの協力を得て、長期間にわたってリサーチを続けながら、子どもたちの話を聞き、本の構想を生みだした、という。社会の深刻なテーマを、芸術に生まれ変わらせる魔法の力を持つ女性だ。

彼女の前作『Sinna Mann』は、DV(家庭内暴力)をテーマにした絵本だ。『パパと怒り鬼』として大島かおり・青木順子訳で出版されている。絵本を土台にしたアニメ映画もできた。アニータ・キリ監督による映画「パパ、ママをぶたないで」だ。日本語訳つきDVDが出ている。

『パパと怒り鬼』の絵を描いたのはグロー・ダ―レの夫だったが、新しい絵本「Krigen 戦争」の絵は、2人の間の娘 Kaia Linnea Dahle Nyhusが描いた(↑)。

2014年の北欧協議会子どもと若者文学賞にノミネートされている。

Gro Dahle and Kaia Linnea Dahle Nyhus
Krigen Gro Dahle
憲法記念日に思う、足元にある戦場
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by bekokuma321 | 2014-06-07 08:35 | ノルウェー