長靴下のピッピ、1年間の洞窟暮らし

c0166264_16212421.jpgノルウェーの西海岸は、そそりたつ高い山とフィヨルドに囲まれている。

その地にあるソグン農業園芸学校の女生徒イーダ・ベアテ・ルーケン(19歳)は、昨年5月から約1年間、岩窟暮らしをしていた。

親に勘当されたのか。いや、そうではない。

目的は環境への影響の少ない生き方を探るため、だという。彼女は環境問題の活動家で、ソグン・オ・フィヨーラネ県の「緑の党」青年部を創設した1人。昨秋の国政選挙では、ソグン・オ・フィヨーラネ県「緑の党」候補者リストの3番目に載った(下のリスト参照:注)。

洞窟生活を終え、ノルウェーTVで取材された。そのビデオを観た。長靴下のピッピのようなお下げ髪の女の子が1人、登山靴でゴツゴツした岩場を登って行く。たどり着いたのは、狭くて天井の低い洞穴だった。

「岩の洞窟暮らしでは、雨が降ったらどうしたらいいかと心配したけど、洞窟に着いて中に座ると、とても温かくて、なぜ私がこういうことを選んだかがわかった」と言った。マイナス20度にもなる厳寒の夜でも、藁の上にマットレスと毛布を敷いてつくったベッドの上で寝袋でぐっすり眠れたという。飲み水は雨水をためた。

洞穴生活を評して、”veldig fint”と言った。「とっても素敵」という意味だ。ヘアスタイルだけでなく、冒険心と独立心まで長靴下のピッピだ。

c0166264_1730915.jpg何と言っても、1人の女性の行動が、社会変革にむすびついていることがノルウェーらしい。

彼女の所属する「緑の党」は、ノルウェーでは超ミニ政党だ。しかし前回の国政選挙で、国会議員1名を当選させた。その後も、人気が出てきている。また人気があがるかもしれない。

Ida (19) bur i ei fjellhole

(注)ノルウェーの選挙権は18歳以上。高校3年になったら、国会や地方議会に立候補できる。イーダも18歳で国会議員候補になった。この県の緑の党は、獲得票が少なかったため、1人も当選できなかったが、票が多いと1番目から順に当選する。この県の緑の党リストには10人の候補者が登載され、3番目のイ―ダは、この県の緑の党の有望株だ。なぜ高校生が生徒会に立候補するみたいに国政に立候補するか? それは①中学生から党の青年部で活動する子どもたちがいること、②比例制選挙だから選挙運動は政党中心のため候補者に過度の負担がかからず勉強しながらでも平チャラだからだ。さらに、③供託金はないし、④選挙に候補者個人のお金を使うことはいっさいないこと、なども要因だ。
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by bekokuma321 | 2014-04-23 16:28 | ノルウェー