2014年 03月 24日
パリ市長に移民女性か
報道によると接戦で、結果はまだだ。しかし保守系、革新系どちらが勝っても市長は女性だ。対立候補のいない気だるい大阪市長選とは比べ物にならない。女性候補不在の東京都知事選とのなんという違いよ。
世論調査では社会党の市長候補アンヌ・イダルゴが優勢のようだ。
アンヌ・イダルゴ(54)は、現在パリの副市長。フランコの弾圧を逃れてきた両親に連れられて、2歳のときスペインのサン・フェルナンドからやってきた。最初の夫との間に娘と息子1人ずつ、2番目の夫との間に12歳の息子がいる。スペインの新聞では、「スペインからの移民の娘がパリ市長の最有力候補」と大きく報道されている。
右派の民衆運動連合(UMP)候補は、前環境相のナタリー・コシュスコ= モリゼ(40)。政治家一家の裕福な家系の出。9歳と4歳の子どもがいる。パリに住んでないので「落下傘候補」と皮肉られているが、小選挙制ではないから、余り関係ない。
ガーディアン紙によれば、フランス女性の80%が外で働き、学生の54%が女性だ。しかし、国会議員に女性はわずか27%と、政界への女性の進出は低迷している。パリテと呼ばれる法制度によって、政党の選挙候補は男女半々でないといけない、とされている。しかし、多くの政党は男女半々法に反して、罰金を支払うありさま。
こんななかでの、左右どちらが勝っても市長は女性のパリ市議会議員選挙。内外から注目をあびている。とはいっても、パリの多様性は、今にはじまったことではない。現市長ベルトラン・ドラノエは、ゲイであることを公表している社会主義者だ。
■Socialist Anne Hidalgo expected to become first female mayor of Paris
■http://www.abc.es/internacional/20140306/abci-hidalgo-201403061715.html
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