2014年 03月 04日
オスロ副市長「私は強姦されました」
ノルウェーのテレビ2の番組で、彼女は、長いあいだ封印してきた体験を次のように告白した。
「7歳か8歳のころ、養父と一緒に祖父母の家に泊ったときでした。養父と同じ部屋に寝ていたのですが、彼が私の体の上にのしかかってきたので目が覚めました。彼は私に性行為をしました。どれほど恐ろしかったことか。罪悪感にさいなまれ、自分に何か悪いところがあるのだと感じました」
衝撃の告白を、ほぼすべてのメディアが追って報道した。ただちに、首相や元首相をはじめ、多くの人たちが、彼女の勇気をたたえた。彼女が沈黙を破って公にしたことは、若い女性たちに大きな励ましになるとツィットした。オスロ市長も、彼女の告白を称賛し、「彼女を支えたい」と語った。こうした政治家の迅速かつ的を射た対応には、心を打たれる。
ノルウェーでは、強姦に関して大々的調査報告書が出たばかりだ。「10人に1人が強姦され、その半数が18歳以下だった。被害を訴え出たのは、全被害者の11%」
性暴力被害者は何も悪くない、被害を公にしよう――こういう啓発運動がさかんに行われてきた。オスロ副市長の告白は、こうした動きをグイッと前に進めるに違いない。
■http://www.tv2.no/2014/03/01/nyheter/innenriks/5370448#.UxXgTtpWFkh
■http://www.nrk.no/ostlandssendingen/_-ble-voldtatt-av-stefaren-1.11578321
■http://www.aftenposten.no/nyheter/Ble-voldtatt-av-stefaren-7487649.html#.UxP_HlJWHGg
■ノルウェー強姦報告書の衝撃
■5人に1人の女性が性暴力被害
■裁判官・裁判員の「強姦神話」
■強姦被害者自身が訴え出よう
■夜を取りもどせ「不安から行動へ」
■ノルウェーの強姦対策
■強姦被害
■オスロ市の保守党支配崩れるか
【写真は、2011年、オスロ市内で、市長候補として演説するリーベ・リベル=モ―ン。北欧は地方議会も比例代表制選挙。首長の選挙はない。各党の議員候補者リストのトップに登載された人が市長候補として闘う】