2014年 01月 11日
裁判官・裁判員の「強姦神話」
こんな神話に「そう思う」と答えた人は、12.9%にのぼった。
ノルウェーの話だ。トロンハイムにある大学が中心となり、裁判官と裁判員を対象に調査した「強姦神話」の結果だ。最近、『ノルウェー心理学協会誌』に公表された。
この「強姦神話」調査によって、裁判官も裁判員も、年配で男性であるほうが強姦神話に侵されていて、若くて女性であるほうが侵されていないことが、判明した。
「裁判官も裁判員も普通の人と同様に偏見を抱いています。偏見を持ってしまうことは必ずしも問題ではありません。それを自らが認識できるならば。しかし、裁判官や裁判員は関係者の運命を決めます。自らが強姦神話に侵されていると自覚して、事件の際は、偏見を持たないよう努力をすることが肝要です」
「重要なことは、近年、女性裁判官が多くなったことです。以前は裁判官は男性のみだったが、現在は裁判官の40%が女性になりました。彼女たちは、法廷の文化に影響を与え、新しい意識を生み出しています」
日本はどうか。裁判官に女性が目立ってきたとはいえ、まだ17%だ。
法律はどうか。角田由紀子弁護士は、いまだに100年以上も前の法律だと、こう手厳しく指摘する。
「日本は、強姦罪の扱い方をみても、国際的な基準からは遅れています。1907年のままですから。所謂先進国では、100年以上も昔の法律を使っているのは日本だけです。どうして、私たちはこんな時代遅れの、女性の人権を侵害している法律を変えることができなかったのでしょうか」
「2009年・女性差別撤廃委員会の日本政府報告への総括意見では、親告罪の廃止などが盛り込まれたのです。しかし、実現にはいたっていません。2012年7月、内閣府・女性に対する暴力専門部会が強姦罪の問題を含む意見書を提出したが、これもそのままです」
■Eldre dommere tror mer på voldtektsmyter
■http://pandorafilms.wordpress.com/koenaki-report/
■http://shiawasenamida.org/
■http://www.macska.org/saic/myth.html
■9月20日、大阪地裁で「里美さんの裁判」
http://frihet.exblog.jp/18466237/
■5人に1人の女性が性暴力被害
http://frihet.exblog.jp/17220500/
【写真はノルウェーの小さな地方にはっていた女性シェルターの啓発ポスター。「でも、子どもには優しいんです」と書かれている】