買売春禁止、北欧にならうEU諸国

先週、フランス下院は、買売春においてセックスワーカーではなく買う側を取り締まる法律を可決した。罰金は1500ユーロ(約21万円)。低すぎて抑止効果を疑いたくなる。しかし、セックスワークをやめたい人――外国人を含む――への宿泊施設の提供、安全・保護のために基金を設立することを同時に決めた。これはいい。

スウェーデン、ノルウェーなど北欧諸国にならったものだ。フランス国会の賛否は268対138。

今朝のガーディアン紙によると、次はイギリスの番だという。フランス同様に買う側を罰する刑法改正を迫られており、人身売買禁止法案の成立が予定されている国会で、買売春議論がさらに燃え上がる見込みだという。

メアリー・ハニーボール欧州議会議員(労働党)は、イギリス政府に「フランスにならって、北欧モデルを導入せよ」とせまった。彼女はさらに力説する。

「北欧のように、売る側ではなく、買う側を罰するという傾向が大きな支持を得ている。一方、ドイツやオランダのように、買売春を合法化している国には幻滅が広がっている。EU全体に通じるモデルが必要だ。そうしなければ、セックスツアー奨励につながるのは目に見えている」

EU諸国が北欧モデルに見習おうという流れはとまらない。ドイツ、飾り窓の女で知られる買売春に寛容なオランダでさえ、厳罰化への議論が起きているという。

日本の国会は、こうした女性の命や人権に直接かかわるテーマは議論にすらならない。ほとんどの政党は公約にさえいれていない。

日本には「売春防止法」があるではないか? いやいや、売春防止法は買売春を禁止していても処罰規定がない。歯のない番犬と同じだ。

公然勧誘罪という規定はあるが、読んで字のごとし、売春をする側――ほとんど女性――だけを取り締まるものだ。アジアの貧しい国々からだまされて連れて来られた女性たちが、性的搾取をされた上、さらにこれによって処罰される。

アジア女性だけではない、職がなくセックスワークに走らざるをえない貧しい日本女性も多い。シングルマザーにも多いと聞いた。知り合いの30代の女性は、私に「私の友だちにも、ソープランドとかファッションヘルスで働く人がけっこういる。ほかにいい職がないみたい」と言った。

あー、日本の国会で話し合って決めてほしいのは、こうした社会問題の解決策だ。秘密保護法案などではない。怒!


http://www.theguardian.com/global-development/2013/dec/11/uk-nordic-model-prostitution-clients-buyer-sex?CMP=EMCNEWEML6619I2
http://www.theguardian.com/society/2013/dec/04/france-law-fines-prostitution-clients
◆Prostitution in the Nordic Countries
http://www.norden.org/en/publications/publikationer/2009-756
http://www.thelocal.de/20131203/german-prostitution-laws-to-be-reformed
◆ノルウェーの買春禁止法の問題
http://frihet.exblog.jp/18145188/
◆買売春、減らずーーノルウェーの実態
http://frihet.exblog.jp/17816528/
◆フランス、性差別賃金会社に罰金刑
http://frihet.exblog.jp/19901893/
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▲ヨーロッパ買売春禁止マップ(クリックを)
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by bekokuma321 | 2013-12-12 23:20 | ヨーロッパ