サッチャーの影響力

c0166264_10361195.jpg世界の女性の首相・首相経験者たちは、サッチャー元首相をどうとらえているだろうか。海外メディアから要訳する。

ノルウェー初の女性首相グロ・H・ブルントラント(労働党):
「サッチャー元首相から何か学んだことがあるか? ありません。彼女が首相になる前から、私は自分の政治スタイルをもっていました」
「サッチャー首相に、女性の政治参画をどう進めていこうとしているか、を尋ねたことがあります。彼女は、このテーマにほとんど関心を示さず、イギリス議会には有資格の女性が少ないと指摘するだけでした」
「サッチャー首相は、保守党の党首として、先頭に立ってあらゆる分野において平等を進めることができるのだということを、意に介そうとしませんでした」

フランス初の女性首相エディット・クレソン(社会党):
「サッチャーはインスピレーションを与えた人です。何を自分が望んでいるかを知っている、原則を大事にする指導者だと思います」

カナダ初の女性首相キム・キャンベル(保守党):
「他国の女性たちに対して、女性も政治指導者の資格を有するのだ、という世界を切り開いてみせました」
「私たちすべての人間がサッチャーのおかげをこうむっています。彼女の前にはまったくモデルがなかったのです」

ドイツの現首相アンジェラ・メルケル(キリスト教民主党):
「女性が民主主義制度の頂点に立つことなど考えられなかった時代、彼女は、次に続く大勢の人の先駆者となりました」

オーストラリアの現首相ジュリア・ギラード(労働党):
「女性の歴史を変えた政治家です」

サッチャーの政治歴は、1959年、ロンドンのフィンチリー選挙区の保守党候補に選出されたことから始まる。フィンチリーは典型的な保守党支持選挙区である。ここの保守党候補に選出されること、それはすなわち国会議員に当選することを意味した。イギリスは1選挙区から1人の当選者を選ぶ小選挙区制度をとるからだ。案の定、1959年、彼女は下院議員に初当選する。

フィンチリーという保守的選挙区の保守党が、1950年代に、若い女性候補サッチャーを下院議員候補に公認したのはなぜか。興味深い。

彼女が生まれたのは、フィンチリーではなくリンカンシャーのグランサムという町。イングランド東部にあるカウンティだ。

イギリスは、左派が強い労働者地区と、右派が強い保守党地区に大きく分けられる。議員を目指す人にとって、自らの属する政党基盤の強いところから公認候補になることが最大の近道となる。イギリスには、「落下傘候補」という日本で使われるような表現はないと言われる。サッチャーがそうであるように、多くの候補者が「落下傘候補」ともいえるからだ。

ちなみに、北欧社会民主主義を信奉する筆者は、小選挙区制にも、サッチャーの政策にも反対だ。とはいえ、彼女の語った言葉、とくにジェンダーに関してはなるほどと思わせられる言葉が多い。下記にはおもわず笑ってしまった。拙訳とともに紹介する。

“In politics, If you want anything said, ask a man. If you want anything done, ask a woman.” (政治において、何か言ってもらいたいことがあるなら、男に頼みなさい。何かしてもらいたいなら、女に頼みなさい)

http://www.aftenposten.no/meninger/En-bla-valkyrie-som-endret-historien-7168471.html
http://www.thelocal.no/page/view/thatcher-no-role-model-for-norways-first-female-pm
http://www.huffingtonpost.com/2013/04/10/margaret-thatcher-legacy-debated-among-women-leaders_n_3052214.html

◆サッチャーの人種差別発言
http://frihet.exblog.jp/19818830/
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by bekokuma321 | 2013-04-16 10:30 | ヨーロッパ