世界一民主的な国

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2月11日の朝日新聞に、世界で最も民主的な国としてノルウェーの画像が出ていた。ところが、記事は、スイスのウォルフェンシーセンという町についてだった。この町の住民投票の結果が、州に覆されてしまい、市民に亀裂が生まれたというのだ。

朝日の画像は2010年のエコノミスト・インテリジェンス・ユニットEIUのDemocracy Indexだったが、翌2011年の同調査も、やはりトップはノルウェーだ。

1 ノルウェー 
2 アイスランド
3 デンマーク
4 スウェーデン
5 ニュージーランド
6 オーストラリア
7 スイス
8 カナダ
9 フィンランド
10 オランダ

ノルウェー大好きの私は、ノルウェーの民主主義について何の言及もない朝日の記事に不満だ。そこで、世界トップの民主主義の国ノルウェーについて、思いつくままに・・・。

民主主義度を測るEIUの指標は次の5つだ。「選挙と多元主義」「政府の機能」「政治参加」「政治文化」「市民の自由」。2年連続世界一のノルウェーは、選挙と多元主義10点、政府の機能9.64点、政治参加10点、政治文化9.38点、市民の自由10点。2010年と同じ数字が並ぶ。

ノルウェーは、「政治参加」「選挙と多元性」「市民の自由」の3つが10点満点だ。なぜ、満点をとれるのか。政治が身近かだからだ。政治が学校に、台所に、女性に、マイノリティに限りなく近いのだ。

私の見たノルウェーの政治は---。

―政党ごとに青年部があり、中学高校生も入部する(入党ともいえる)
―中学高校で、「スクールエレクション」をする
―小中高の授業で、生徒が選挙中に政党の選挙事務所に出かけて取材する
―選挙権・被選挙権は18歳から。16歳に下げる運動も活発
―国会には7政党から議員が出、内閣は中道左派3党による連立
―ほぼすべての地方議会に、4,5つの政党から議員が出ている
―政党の新聞が日刊で刊行され、広く読まれる
―国会、地方議会とも女性議員が約4割いる
―外国人でも3年間ノルウェーに住むと、地方議会に選挙権・被選挙権を持つ
―国会議員選挙には議席数の約22倍もの候補者、うち女性は約半数(2009年)
―選挙は国会も地方議会も比例代表制、有権者は政党のリストを選ぶ
―地方議員はボランティア、日中は一般的な労働に従事し、議会は夜開かれる
―有権者は、政党の決めたリストの候補者を変更する権利がある
―政党のリストは、選挙の半年前に各選挙区(地方)の「推薦会議」で決められる
―政党は、立候補者名の印刷されたリストを、選挙の半年前に公表する
―立候補するために候補者は1円もお金をかけない。供託金はない
―教育省、子ども家族省、自治・地方開発省など公的機関が政治参加を進める
―選挙運動は、戸別訪問、ネット広報、メール依頼、文書配布など、ほぼすべて可能
―国民投票が活発で、EU加盟をめぐる投票では政府案を2度にわたって否決した


【トップの写真は、2011年、オスロ市議に初当選した女子高校生(18歳)。インドからの移民で父はタクシー運転手】

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【図は、選挙前に流されたノルウェー国営放送NRKによる選挙広報。これは、国民の3%が暴力にさらされていることを示す。暴力禁止政策にも関心を持とうという意図だろう】


関連記事(2013年2月11日現在まだアップされている)
◆連載:ノルウェー地方選挙レポート 2011 「男女平等と民主主義」
第1回 「女のクーデター」 再び -平等・反差別オンブッドは語る
第2回 選挙運動を担うソーシャル・パートナー
第3回 女性参政権100周年から子ども参政権へ
第4回 北部ノルウェーを支えるサーメの女性たち

■世界一民主主義の国はノルウェー、日本は22位
http://frihet.exblog.jp/15719396/
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by bekokuma321 | 2013-02-11 21:05 | ノルウェー