カリン・ストルテンベルグ逝去

c0166264_2357048.jpgノルウェーからカリン・ストルテンベルグ(写真右)の訃報が届いた。心からお悔やみ申し上げる。

カリンは、イエンス・ストルテンベルグ首相の母親であり、元外相トールヴァル・ストルテンベルグの妻である。強調したいのは、国家公務員として、彼女こそ、ノルウェー家族政策の土台を書き上げた人だということだ。まだノルウェーといえども、共働きに十分なサービスがなかったころ・・・。

私は、この夏、彼女にインタビューをするために、オスロの私邸を訪問した。マンションに入り、エレベーターを待っていたら、散歩帰りらしき、夫のトールヴァルやってきた。「あなたが、カリンに・・・」と話しかけてきた。彼と私は、一緒にエレベーターに乗って上に行った。

玄関先でカリンが待っていて、「ようこそ」と迎えてくれた。「私はマリコ・ミツイと申します」と自己紹介した。すると続けて、後ろから、「私はトールヴァル・ストルテンベルグと申します」という大真面目な声が聞こえた。

カリンも私もふきだしてしまった。少々固くなっていた私の気持ちは、玄関先で一気にほぐれた。

カリンは、流れるようなきれいな英語と、ほがらかな笑顔で私の質問に答えてくれた。私は、北極圏にあるキルケネスまで取材して帰ったばかりだった。夏とはいえ寒かった。不覚にも風邪をひき、鼻水が止まらなかった。持っていたティシューは使い切ってしまい、インタビューの途中、みじめな事態に。カリンは、台所に行き、キッチンタオルを持ってきた。「ごめんなさい、今、ティシューが切れているの。これで我慢してね」。

1時間ばかりの取材を終え、お礼を言って席をたとうとしたとき、彼女は、

「何もおかまいしないですみませんね…・・・あなたに、お出したのは、キッチンタオルだけでしたね」。

カリンと私は、玄関でまた笑った。

その日の取材をもとに書いた記事の一部は、今、ノルウェー王国大使館のHPに掲載されている。

【第1回】 男女平等政策の礎を築いたカリン・ストルテンベルグ (上)
http://www.norway.or.jp/news_events/policy_soc/equality/marikomitsui2012/marikomitsui201201/
[PR]
by bekokuma321 | 2012-10-19 23:57 | ノルウェー