2012年 09月 21日
平等・反差別オンブッド、地方行脚
目的は、各自治体の病院や保育園など保健福祉サービス機関において、性、障がいの有無、年齢、肌の色などによって差別的な扱いをうけてないか、を知ることだ。
オンブッドの事務所はオスロにある。ノルウェーは広い。こうしてオンブッド自身の足で、地方の現場に出向くことは大きな意義がある――実際に差別された人の話を聞く。サービス提供者から話を聞く。「差別をなくした、いい実例についてのセミナー」に参加する・・・・。
2010年就任したオンブッドは、とりわけ病院や保健サービス施設における平等待遇に焦点をあてている。昨年は、マニュアル本『どんな人にも平等なサービスを』を発行した。
それには、1)平等なサービスとは何で、なぜ必要なのか、2)どのようにしたら平等なサービスになるのか、3)なぜ差別が起こるのか、4)どんな責務があるか、についてわかりやすく解説されている。イラストがおもしろい(↓)。
ノルウェーの平等は、世界でトップクラスだ。なぜか? それは、平等をつかさどる国のトップが、デスクに座ってペーパー作成をするだけでなく、自分の足で、目で、耳で、差別を見抜こうとする、不断の努力がなされているからだ。
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イラストのノルウェー語の意味:
【上】まずは受付で話をしてください(壁のはりがみ)
そこで、「こんにちは」というと、受付は「そこにある用紙に書きこんでください」
【下】右の女性も、左の男性も「胸が苦しいんです」。同じ症状を訴える。医師は、女性に「またぶつぶつか」。男性に「男はめったにぶつぶつ言わない」。その結果、女性に「家に帰って休みなさい」。男性に「詳しい検査をしましょう」
◆http://www.ldo.no/no/Aktuelt/Nyheter/Arkiv/Featured-news/Trondheim-vil-bli-foregangskommune/
■ノルウェー地方選挙レポート2011
第1回 「女のクーデター」 再び --平等・反差別オンブッドは語る
http://www.norway.or.jp/news_events/policy_soc/equality/Norway-election-report/2011-1/
■ノルウェーの新「平等と反差別オンブッド」、決まる
http://frihet.exblog.jp/12980664/