禁固21年判決とノルウェーの犯罪制度

c0166264_22521651.jpg8月24日、ノルウェーのオスロ裁判所は、大量殺人容疑者アンネシュ・ベーリング・ビレイビクAnders Behring Breivikに判決を下した。

ブレイビクは精神異常か正常かが問題となっていたが、「責任能力あり」と判断され、「テロリズム行為」で有罪となった。その刑は禁固21年。

77人を殺した罪に対して甘すぎるのではないかという声が、ノルウェー国外から上がっている。彼が、社会にとって脅威であると判断される限り、刑期は延長される可能性は高い。

The Local によると、オスロ大学の刑法教授のジョー・シュタイゲンは、「ノルウェーの文化を反映したものです。法律の目的は犯罪のリハビリテ―ションに置いているからです」と語った。「最高刑である21年間以上、刑務所にとどめ置かれた犯罪者はいませんでした」とも。

もう一人の大学教授ハンス・グレイバーは「ノルウェーのシステムは、有罪者の人生を監獄で終わらせるのではなく、社会で再び生きていけるけるようにすることが原則です。ですから、ブレイビクも21年以内に自由になる可能性があります」と、言う。「ブレイビクが、15年、20年の間にどういうふうに変わるか、誰にもわかりません。社会自体も、時代とともに変化します」

このようなノルウェーの刑罰制度を初めて政治課題に載せた人は、インゲル・ルイ―セ・ヴァッレInger Louise Valle(1921-2006)だと言われている。

彼女は、1970年代初め、家族・消費者相として入閣した。NRKによると、当時、女性の大臣は彼女ひとりだった。(以前、女性大臣が複数いた時もあった)。

その後、インゲル・ルイ―セ・ヴァッレは、法務大臣に就任。彼女は、厳罰による抑止効果を否定し、犯罪予防を強調する画期的な考えを打ち出す「犯罪報告書」を国会に提出した。彼女の挑戦は多くの議論を呼び、「報告書」の提案は受け入れられなかった。しかし、その精神は、その後、次第に受け入れられていったという。

現在、ノルウェーは、再犯率が最も少ない国とされている。

◆Why Norway's maximum sentence is just 21 years
http://www.thelocal.no/page/view/why-norways-maximum-sentence-is-just-21-years
http://www.nrk.no/nyheter/norge/1.519093
http://en.wikipedia.org/wiki/Inger_Louise_Valle
http://www.regjeringen.no/en/the-government/previous-governments/the-structure-of-the-registry/ministries-and-offices/government-secretariats-and-ministries-s/ministries-since-1814/ministry-of-children-and-equality.html?id=426282


■再犯率の最も少ない国の刑務所
http://frihet.exblog.jp/17985465
■ブレイビク被告とノルウェー人の価値
http://frihet.exblog.jp/17846108/
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by bekokuma321 | 2012-08-29 22:53 | ノルウェー