工場の少女たち

c0166264_21105648.jpg2011年のFEM-NEWSの写真です。

オスロ東地区のアーケル川(Akerselva)沿いを散策すると、かつての紡績工場跡に出あいます。大勢の若い女工たちが劣悪な環境で働いていたそうです。

Beier橋に、彼女たちの銅像を見つけました。胸をはってななめ前を見るリーダー格の女性を含め4人の若い女性が並んでいます。作家はEllen Jacobsenという女性芸術家。タイトル「工場の少女たち」。ノルウェー語はfabrikkjentenes。1986年作。


当時の女工たちの史実がなければ、このような銅像もできなかったでしょう。それを成し遂げた作家がいます。オスカー・ブラーテンOskar Bråten (1881~1939)。

彼の銅像もそばにあります。1961年に造られたものです。

オスカー・ブラーテンの父はアメリカに移住し、残された未婚の母は、たった1人でオスカーと姉を養ったのだそうです。母と姉はこのあたりの工場で働いていたそうです。

1910年、オスカー・ブラーテンは『工場のまわりで』、そして『子どもたち』を出版します。彼の本には、悪条件で働く女工たちや妊娠した女工たちへの深い同情があふれているそうです。本に出てくるHønse-Lovisas の家は、実際にその名の女性がいたかどうかは不明ですが、今でもその名を冠した家があります。女工の妊娠出産を助ける保健福祉など無縁だった当時、女工たちを救った勇敢な女性だったと伝えられているとか…。

日本にはどこの地方に行っても市役所や公園に女性の彫像があります。作家は男性がほとんどで、なぜか男性の目から見た裸婦像が多い。しかし、こうした女性の苦闘の歴史をよみがえらせるような女性像は見たことがありません。

思わず、シャッターを押しました。
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by bekokuma321 | 2011-01-01 21:08 | ノルウェー