ノルウェーからの報告:追悼デモに参加して

ノルウェー在住のリンダール裕子さんから第2信が届きました。

■追悼デモに参加して■

今日は、ノルウェー中で金曜日の事件の追悼のためのデモ行進がありました。

日本語で『デモ行進』と言うと、火炎瓶を投げたり町中を壊す暴力的なデモ行進を想像してしまいますが、もちろん静かに平和に満ちたものでした。どのくらいの人数だったかと言いますと、Oslo (人口500 000人)では、多すぎて、行進を中止にせざるをえませんでした。おおよその数字は朝刊をにのっていると思います。

Bergen (人口240 000人): 50000人
Kristiansand (人口80 000人): 10000-15000人

首相のことばで印象に残ったのは、「悪は人間を殺すことができるが、勝利はまったく不可能である。」

また、青年部のリーダーのことばも似ているかもしれませんが、「僕らから一番美しい薔薇(マリ子さんならきっとご存知だと思いますが、赤い薔薇は我が労働党のマークです)の花を奪ってしまった。しかし、僕らを止めることは不可能である。」

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皇太子始め、首相などいろいろな人のスピーチの後、3組の歌手たちが演奏または歌をうたい、一応終わりになったのですが、ほとんど全ての人がそのまま立ち去ろうとはせず、国歌を歌いだしたのです。5月17日以外はあまり聞かれない国歌を聴いて、じんとしました。3番目を歌った後、司会者がありがとうといい、ようやくみんな去りだしました。

ところで、今日知ったのですが、犯人が島まで小舟にのり、最初に撃ち殺したのが、労働党の中でも青年部のためにすべてをささげていた、モニカ・ボーサイ、そしてそのすぐあとに、島に念のために待機していた警備の警察官(名前が今はわからないのですが)が打たれたのですが、なんとその警察官は、ノルウェー皇太子妃、メッテ・マーリットの義理の兄弟だったそうです!

さて、私は11時頃街に出て、最初に赤い薔薇を2本買い、1本は追悼の場所にノルウェーの旗といっしょに捧げて、そのまま労働党の事務所にむかいました。

たくさんの人が追悼の場所にいるとはいえ、同じ党員達といっしょに12時の黙祷を捧げたかったからです。党の事務所前にも何本か赤い薔薇がささげてありました。私もそこにおいて、中に入り、ほとんどの人は初めてあったのですが、同じ党員として、悲しみをシェアできて、本当に良かったです。

青年部の人たちには初めてあうひとばかりだったのですが、特別にあたたかなハグ(抱擁)をしてあげました。ああ、本当にハグという習慣はいいものだとしみじみ思いました。いろいろな人たちと話しをして、4時近くに同じ建物のホテルの2階に移動し、みんなで追悼に参加しました。そして6時にデモ行進が始まりました。行進は党員以外の人ももちろんたくさん参加していました。

誰かの言葉か忘れましたが、これは労働党だけではなく、ノルウェー全体へのテロです。ノルウェーと言う平和なはずの国でこのようなことが起こってはいけないのです。民主主義や思想の自由に対する攻撃です。世界中の国でノルウェーの旗を捧げて追悼している所を見て、涙がでました。

そうです。これは労働党だけではなく、ノルウェーだけでもなく、世界中の人が同じように持つ、民主主義、思想や言論などの自由、人権に対する攻撃です。こんなことは決して起こってはならないのです。

行進の後、知り合った党員達とカフェに行ってなごやかなひとときをすごしました。今日という日はとっても心に残る日です。

それではもう3時に鳴ってしまいました。おやすみなさい。またご連絡します。

リンダール裕子(Yuko Ringdal)(労働党ベルゲン、フィリングスダーレン支部)


■Hele landet går sammen mot terror
http://www.nrk.no/nyheter/norge/1.7726911

【写真は亡くなった人たちを追悼する集いがあったオスロ市庁舎前の広場。月曜日、ここがバラの花を持った15万人で埋め尽くされた。リンダールさんが参加したのはベルゲン集会。写真は2010年三井撮影】
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by bekokuma321 | 2011-07-26 13:10 | ノルウェー