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統一地方選の結果

統一地方選が終わった。

前半は、女性ゼロ議会だった福井県に女性議員が誕生するという新しい歴史がつくられた。これでやっと都道府県レベルでは女性が誰もいない議会はなくなった。全国フェミニスト議員連盟の仲間たちと長年とりくんできた「女性と政治キャンペーン」の女性ゼロ議会撲滅運動が報われた。

千葉県議会に、小宮清子さん、湯浅和子さんなど森田健作知事に抗する女性の当選はうれしいが、もっと増えていい。山梨県議にのひらひさこさん、神奈川県議くさか景子さんの当選にも喜びがこみあげてくる。しかし、その一方、果敢に挑戦した友人たちの中にはくやし涙の人が大勢いる。

後半は、友人たちが多数立候補していて、気もそぞろ…だった。

大阪府豊中市では、2期目の木村真さん、「もの言う60代」をスローガンに初立候補した熊野いそさんを応援した。2人とも当選。無所属なので固い組織のない2人が、よく頑張ったと思う。また、高槻市に革新の風を吹かせ続ける二木洋子さんも、当選した。

千葉ベイタウンで講演会を企画した「市民ネットワークちば」の湯浅美和子さん が、千葉市議に当選した。

東京都では、地元三鷹市の野村羊子さんの応援にかけつけた。

また江東区の中村まさ子さん、前田かおるさんを応援した。44人の定数に61人もがひしめき、さらにみんなの党の風が吹きそうだという噂が流れていた。

野村羊子さん(三鷹)は上位当選だった。江東区の中村まさ子さんは当選した。しかし、志を同じくしてガンバッタ前田かおるさんは次々点に泣いた。中村さんも前田さんも前回から大幅に票を減らしたのは、みんなの党に票をさらわれたからのようだ。この党は5人全員上位当選だった。

狭山市にも足を伸ばし、高橋ブラクソン久美子さんを応援した。彼女は268票も票を伸ばして当選した。有権者の厚い信頼があるようだ。

函館市議に挑戦した無所属の荒木明美さんは2700票、31位で次点。函館は定数34から30に減り、難しい選挙だったようだ。素晴らしい議員になれると太鼓判を押せる人だ。次回また頑張ってほしい。

さて、今回の選挙でもっともうれしかったのは、女性ゼロ議会だったニセコ町に風穴をあけた斉藤うめ子さんの当選だ。

全国初の自治基本条例で有名となったニセコ町。あちこちから議員視察が絶えなかったと聞いている。町の人口は約5000人。その議会に女性が誰もいないと知ったのは、2009年1月だ。

2009年1月、東京都文京区での国際シンポジウム「世界は進む 日本は進まず」会場。質疑のとき、一人の女性が会場に立ちあがった。彼女は「いくら行政の審議会で、クオータ制のことを話しても、耳を傾けてもらえない」というような発言をした。「北海道ニセコ町から来ました。ニセコには女性議員が誰もいません」と言った。その人が斉藤うめ子さんだった。地方自治の基本のひとつは男女平等だと信じている私は、全国初の自治基本条例で名をはせている「あのニセコ町に女性議員が誰もいないとは」と驚いた。

その後、何度か斉藤さんと交流があった。そして2010年夏、彼女は女性の政治参画シンポジウムをやってのけた。そうした行動が今回の立候補、そして当選に続いていったのだと思う。

女性議員については、報道によると、東京都の場合、「女性はこれまで過去最多だった前回の336人を10人上回った。中央、港、文京、目黒、世田谷、杉並、豊島、武蔵野、国立、狛江、清瀬、多摩の各区市議会では女性の割合が3割を超えた」という。

個人的には、今回の選挙は延期すべきだったと思う。すべての国民の目が大震災・原発事故にそそがれているこの時期に、選挙をするのは愚の骨頂だ、と怒っていた。現職有利なのは当然で、無投票当選の選挙区も多かったはずだ。


■2011女性と政治キャンペーン「さらば黒い議会」http://jyoseitoseiji.jugem.jp/
■全国フェミニスト議員連盟http://www.afer.jp/
by bekokuma321 | 2011-04-27 01:25 | その他