欧州議会で、クオータ制の有効性披露される

取締役に女性を!

■ノルウェーの男性大臣、4週間育休
3月24日、欧州議会でノルウェーの大臣の演説があった。スピーカーは行政・改革・教会省大臣リグモー・アースルッド。ポイントを紹介する。

彼女は、こう切り出した。「子ども・平等・ソーシャルインクルージョン省の大臣アウドゥン・リースバッケンから、欧州議会の皆様からごあいさつを申し上げます。リュスバッケン大臣は、4週間の育児休業からもどったばかりであり、ここに臨席したかったのですが、かないません」

古今東西、男性は社会的仕事を家庭の仕事より優先してきた。家事・育児を女性に任せた結果、女性の政治経済社会的進出は足踏み状態だった。

そこで、国連や世界各国は、両親がともに社会的労働と私的労働を平等にできるように、男性には家事参加を、女性には政治経済参加を進めてきた。先頭を走っている国がノルウェーだ。そのノルウェーの男女平等推進政策のトップがアウドゥン・リースバッケンである。彼は自ら父親休暇を1か月とった。男女平等推進政策の何よりわかりやすい見本だ。

■人的資源
リグモー大臣の演説に移る。
「ノルウェー経済の82%が人的資源であり、石油はわずか7%にしかすぎない。それは1.9という高出生率と、80%という女性の高雇用率で成し遂げられている」という。

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■女性労働と福祉社会
「現在のノルウェー福祉社会の土台は、女性が職場に出ていくことで成し遂げられている。労働率の高さは、潤沢な税収につながる。その税収は、社会保障制度や総合的な公的サービスを拡充することなる。雇用率の高さは、さらなる公的サービスの必要性へと向かう。多くの公的サービスは、多くの労働機会をつくることになる。たとえば、子どもの保育や高齢者の介護は、家庭から社会サービス部門に移る。こうして、ノルウェー経済は、子どもの保育を担当する人々の給料、ならびに、労働に自由に参入する女性たちの給料で、潤うことになる。」

■スカンジナビア・モデル
こうしたスカンジナビア・モデルの目標は、①高収入 ②収入の平等な配分なのだという。この2大目標を達成するためには、「女性労働力率が高くなくてはならない」のだという。

■クオータ制の必要性
ここまでが導入部だ。彼女は本題のクオータ制度に移り、クオータの必要性を3点あげる。
1)健全な経済発展の要請
2)倫理的要請
3)うまくいっているから

次に中央政府で働く公務員を例に、数字を披露した。
●中央政府公務員の48%が女性。その60%は大学の学士または修士である
●中間管理職の42%が女性。つまり中央政府の公務員は40%クオータを達成している
●トップの管理職の31%が女性

■なしとげるまでの具体的方策
ここまで成し遂げた経緯はこうだ。
第1に、男女平等法に「「ポジティブ・アクション」が明記されているから。つまり一つのポストを狙う2人が同じ能力を持っていたら、その職場や職階に少ないほうの性の人間を採用・登用する
第2に、募集採用PRには、その職場や職務(職階)に少ない性を奨励する
第3に、女性が男性より少ない管理職募集の際は、女性に応募を奨励する
第4に、メンター制度を、まず女性に対して始め、今は男性にも拡充
第5に、あらゆる管理職のリーダーシップ研修プログラムを、まず女性に対して始め、今、男性にも拡充

■企業のクオータ制
2002年、上場企業の女性の取締役はわずか7%。現在、39.6%となった。2003年、4つの会社法を改正し、取締役の40%をどちらか一方の性にすると、決めたからだ。

40%と数字を決めても、「資質のある女性を探せないのではないか」という心配を聞く。しかし、ノルウェー社会調査研究所ISFの最新調査は、「取締役になった女性は、男性と同様の資質――教育や専門的経験――を持っている」という結果を出している。さらに、男性取締役の60%は、取締役会議の進め方に、法改正前と比べ特に変化はないと語っている。



http://www.regjeringen.no/en/dep/fad/whats-new/taler_og_artikler/minister/taler-og-artikler-av-fornyings--og-kirke/2011/Women-on-Boards.html?id=636769
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by bekokuma321 | 2011-03-29 16:18 | ノルウェー