ノルウェー移民政策を揺るがすマリア・アメリエ

c0166264_10524351.jpgノルウェーは、今、マリア・アメリエMaria Amelie という25歳の女性のニュースでもちきりだ。ノルウェーが抱える最大の政治課題のひとつ移民問題を直撃しているだからだ。

報道によると、2002年、マリア・アメリエは、ロシアのコーカサスからフィンランドを越えて、ノルウェーに逃れてきた。当時、彼女は未成年だった。親も彼女もノルウェーへの亡命申請は認められず、違法状態で暮らした。

彼女は違法のまま就学し、トロンハイムの国立大学で修士号を取得した。さらに2010年には、『違法移民』というタイトルの本を出版しベストセラー作家となった。それだけではない。2010年、左派系新聞「新時代」の“今年の市民”に選ばれた。

今年1月12日、リリハンメルのナンセン・アカデミーで講演をした彼女を待ち受けていた警官に逮捕された。

逮捕後、ただちにノルウェー市民は動いた。翌13日、厳寒のオスロ・法務省前に1000人以上が集まった。彼女の恋人、オスロ教会主教、芸術家、政治家などを含む多くの市民が、彼女の逮捕・国外追放に異議を唱えた。抗議デモは他市にも広がり、彼女への支援デモの勢いは止まらない。

労働党、中央党、左派社会党3党による連立政権は、解決策にあたまを痛める。野党も割れている。キリスト教民主党、自由党は人道的措置を求める。違法移民に厳罰をと唱えてきた極右と称される進歩党は、「現政権の移民政策は完全に混乱している」と、政府の移民政策を強く批判する。

ノルウェーの全メディアに彼女の記事が載らない日はない。彼女のフェイスブックにある「支援を」への数はうなぎ昇りで、90000人になるという。

http://mariamelie.blogspot.com/
http://www.aftenposten.no/nyheter/iriks/article3990432.ece
(上の小さな写真は雪の中の抗議デモ。手に持つ看板は、「ペーパーのない移民にもっと権利を」「マリア・アメリエを釈放せよ」と読める。詳しくはアフテンポステン紙をクリック)
https://www.nansenskolen.no/
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by bekokuma321 | 2011-01-20 04:15 | ノルウェー