2011年 01月 17日
マリーヌ・ル・ペン、極右国民戦線FNの党首に
ル・ペン前党首は、フランス大統領に5回立候補し、いずれも落選した。しかしその支持率を徐々に上げてきた。2002年、大統領選の第1次選で2位となり、世界を震撼させた。
BBCのクリスチャン・フレイザーは、次のようにコメントする。
「マリーヌ・ル・ペンは、ヨーロッパの極右の若手指導者の最若手の一人だ。彼女は、そのソフトなメッセージで、ファシスト党の持つ古いイメージを塗り変えようとしている。
彼女は、妊娠中絶賛成派で、女性解放に賛成し、2度離婚した、3人の子の母親であり、父親よりもサルコジ大統領にとって危険な人物である、などと考える人もいる。フランス社会を覆っている沈滞した経済の下、政治基盤を奪還するには、うってつけだ。今週の世論調査によると、サルコジ大統領支持者の32%が、すでにFNの考えに共感している。
フランス人の多くは、マリーヌ・ル・ペンの政治的思想に強い反発を抱いているものの、FNへの支持は着実に上がっている」
マリーヌ・ル・ペンは、確実にフランス次期大統領候補になるだろう。とはいえ、フランス世論の59%は、彼女を「人種差別主義者racist」と考えているという。こういう市民の良識に期待したい。
日本の女性政治家にも、ワーキングマザーを前面に出したソフトイメージで、極右思想をオブラートに包んでいる人がいる。日本の報道機関、とくにテレビは、彼女たちの政治思想を正確に有権者に伝えているとは思えない。
http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-12201475