夫婦別姓求めて、初の違憲訴訟

夫婦別姓求めて、初の違憲訴訟

女性の権利拡大につながり、私たち、将来の子・孫たちの生き方を左右する非常に重要な訴訟が今年始まる。富山の塚本協子さんたちが、この2月、東京地裁に日本国と自治体を相手どって裁判を起こすことになったからだ。

提訴に踏み切った塚本さんは、2002年、「ななの会(選択的夫婦別姓の会・富山)」を創設し、夫婦別姓運動を地元で継続しながら、メッセージを全国に発信してきた。

私は、塚本協子さんとは、「シャキット富山35」の山下清子さんを通じて何度も会い、民法の女性差別について何回か対話もした。「私は民法改正に命をかけます」と語っていた。

「ななの会」はこんなふうに呼びかけている。

【「民法の改正」を現実は待っています。同姓婚・通称(旧姓)使用、同棲、事実婚(別姓婚)、シングルマザー、シングル(若・老)など多様な生き方が増えています。一人一人が生きやすい社会にするために結婚時に同姓・別姓が選択できる民法の改正を求めています。夫婦同姓強制(750条)は、世界で日本くらいです】

主要メディアも、昨日いっせいに報道した。以下は、時事通信 1月6日(木)20時29分配信の記事。
 
■夫婦別姓を認めない民法の規定は、夫婦が同等の権利を有するなどと定めた憲法に違反するとして、男女5人が国や自治体を相手取り、別姓で出した婚姻届の受理や計約500万円の国家賠償を求める訴訟を東京地裁に起こすことが6日、分かった。2月にも提訴する。

原告側の弁護士によると、夫婦別姓を求める訴訟は初めて。選択的夫婦別姓制度の導入に向けた議論に影響を与えそうだ。

訴えるのは、富山市の元高校教師塚本協子さん(75)や東京都、京都府の計5人。1985年に女子差別撤廃条約を批准し、96年には法制審議会(法相の諮問機関)が選択的夫婦別姓制度の導入を答申したにもかかわらず、民法を改正しない立法の不作為で、精神的苦痛を受けたなどと主張する見通しだ。

塚本さんは「民主主義の世の中なのに、女性が姓を変えるべきだという因習になぜ縛られないといけないのか」と話している。 

TBSの動画ニュースサイト
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4618085.html







塚本協子さんは、一人っ子だ。何かにつけて家制度を背負う人生だった。その家にまつわる重さが苦痛でたまらなかった。同時に「どうしてこんな『家』があるんだ」と疑問に思った。

10代の頃から、フランス、ロシアなどのレジスタンス運動の歴史が大好きになり、関係ある本をかたっぱしから読みあさった。そして大学で歴史を専攻。社会科教員の免許を取得し、高校の教員になった。

結婚をした。結婚式はしても、届けは出さなかった。「周りから、『内縁の妻なんだって』『そんなみだらな関係はやめてさっさと正式に結婚したら』などと、嫌味たっぷりに、時には私への好意からだと思うけど、何度も、いわれました」。

しかし、信念はまげなかった。子どもが3人産まれた。そのたびに出生届と婚姻届を出し、すぐまた離婚届を出した。だから子どもは夫の「小島」姓だ。

フルタイムの仕事、子育て、そして親の介護と続き、女性運動にかかわる時間はまったくなかった。ところが60代になって、幼なじみの中島通子さん(弁護士、故人)と話す機会が増え、女性問題に目覚めた。中島さんが贈ってくれた著書もよく読むようになった。

大阪での裁判、「館長雇止め・バックラッシュ裁判」の支援もしてきた。中島通子弁護士も弁護団の1人だった。2007年9月12日、大阪地裁での第1審判決の日、大阪までかけつけた。判決はまさかの敗訴だったが、「あれで、三井さんがますます好きになりました」と原告(三井マリ子)を喜ばせた。
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by bekokuma321 | 2011-01-07 10:01 | その他