北の小さな都市から「髭のノラ」を読んで

『ノルウェーを変えた髭のノラ』(明石書店)の感想文が届きました。


c0166264_2228698.jpg■髭のノラを読ませていただきました。いつも何かと耳にしていたノルウェーの政治が、手に取るように三井さんの文章でやさしく、厳しく書かれています。やさしくとは、誰でも分かりやすくーと言う意味です。 

読者に三井さんは、「だから私は、ノルウェー社会にひかれる」「ノルウェーを見よ!!である。」と叫びながら、これからの女性としての生き方に、テーマを提供しています。 

私は、日本は男女参画と言う言葉だけが、独り歩きをしていて、実際は民主的ではないと思うのです。真剣に参画を考える機会を放り出しているのは私一人の問題ではないように思われます。出る釘は打たれるのです。

三井さんの文章の力で、簡単に暗闇から脱出させられました。それは、なんとなくノルウェーは寒くて暗いイメージがありましたが、明るく暖かい国に映り変わりました。 

三井さんは書斎の方ではなかったのは、1999年に出版された「行動する女たちが拓いた道」のエッセイ―でわかります。その通り、ご自分の足で歩かれて、幾度も取材を重ねながら、自身のイデオロギーを貫き、力を発揮される、数少ない稀な研究者で作家だと思います。 

私は、明治から現在まで、つまり民権から青鞜、女人芸術、各婦人の会、政党政治家の女性、リブなどと様々な女性の運動家、日本や海外の女性の歴史などを独自で読み進めていました。本当に目から鱗が落ちました。 

タイトルのノラ、は青鞜の時代から日本で論争されていました。ノラは家庭を捨ててから どうするのか、何を具体的な目標にしたのか・・・三井さんはその解答を難なくクリアーしてしまいました。イプセンも日本の少女(三井さんは小柄なので)の詳細な行動と取材とで 書かれた、ノルウェーの男女平等の実録に大変に満足している、と私は思うのです。

私は大学には縁がありません。でも自然関係の講演などを頼まれると、必ず学歴はと聞かれ、沈んでいる我を感じてしまいます。 

男女平等は人間平等、政治は男女半分で平等に、世界で一番の平和と福祉国家実現に向けて、三井さんの「髭のノラ」は、美しいノルウェーから日本のこれからの歩みが描かれて事は偉大なる変革の書です。 

私は感動に震えながら、繰り返し読ませて頂き、素敵な時間を奪われています。  

私は学者先生の難解な著作品にいつも悩まされていました。女性学(新水社)もそのようです。三井さんには重ねて、これからも大衆に解読可能な、分かり易い著作を出版される事をお願いいたします。 

男女参画は難しい言葉だと聞いた事がありますし、男女平等はやさしい言葉に聞こえるそうですが、極少数の人間だけの参画では、なかなか広がらないのではと思います。これからの愛言葉は「クオータ」ですね。 三井さんの御健勝を、北の小さな都市からお祈り申し上げます。

小嶋 洋子(北海道苫小牧市)

【小嶋洋子さんは、苫小牧の湿原に生息するホタルの観察会の主催者です。湿原、野山、海岸の花や生き物を写真撮影をし、「ホタル通信」に記録しておられます。ホタル通信が20周年を迎えた今年、苫小牧の川の源流や湖沼の探訪記『とまこまいのヤムワッカ』フォトレポートを出版しました】
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by bekokuma321 | 2010-12-06 21:33 | ノルウェー