バックラッシュ勢力に司法の鉄槌下る

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3月30日、大阪高裁から、大阪府豊中市の男女共同参画推進センターの館長を排斥した行為は、「人格権侵害」である、という画期的判決が出た。

大阪府豊中市の男女共同参画推進施設の館長職を不当に打ち切られたとして、初代館長が、豊中市と運営財団に慰謝料など約1200万円をもとめた損害賠償訴訟の控訴審していた。大阪高裁の塩月秀平裁判長は、一審・大阪地裁判決を変更し、市側に150万円の支払いを命じた。

塩月秀平裁判長は、雇用の打ち切りは「裁量の範囲内」と違法性を認めなかった。しかし、市側が館長に批判的な勢力の圧力に屈して動いたことを認め、その行為は「控訴人の人格を侮辱し、人格権を侵害した」と認定した。

判決は、その勢力による、「陰湿、執拗(しつよう)で組織的な攻撃」があったと指摘。市政に影響力を持っていた当時の市議1人が「すてっぷ」の蔵書廃棄を議会で求め、複数の市民が市に嫌がらせ電話をかけるなどしたと述べた。 市幹部や財団幹部が、組織の最高責任者である初代館長に相談もなく後任選びを進め、後任候補には初代館長に続投の意思がないと勝手に告げていたなどと指摘。こうした行為は一部の勢力の動きに屈したものと認定し、「控訴人は生活に重要な意味を持つ雇用継続の情報から一切排除された」として賠償を認めた。

「人格権侵害」とは、山梨県昭和町の嘱託職員(女性2人)解雇事件で打ち出された法理だ。町長が「合理的理由もなく再任用を拒否し、人格的利益を著しく傷つけた」として、慰謝料を認める判決が最高裁で確定している。

男女平等の推進を踏み倒しては快哉を叫ぶ、いわゆるバックラッシュ勢力の攻撃を認めた画期的な裁判である。判決ではバックラッシュという言葉ではなく「一部勢力」としている。この判決を下した塩月秀平裁判長について少し。

彼は、昨年、夫からの暴力(DV)を受けた結果、住民票と違う場所に暮らす女性による夫の定額給付金請求権仮差し押さえ申請に対し、申請を却下した大阪家裁決定を取り消し、仮差し押さえを認める決定をした。「(離婚慰謝料の)保全の必要がある」としたうえで、「定額給付金を仮差し押さえの対象から除外する根拠はない」との判断だった。対象は夫婦と子供計3人分の給付金4万4千円。DV被害者を司法が救済する道を開いた意義ある判決だった。

MSN産経
朝日コム
静岡新聞
ソウル・ヨガ(イダヒロユキ)
日経新聞
館長雇止め・バックラッシュ裁判を支援する会

写真は、判決後の「弁護士解説つき交流会」でガッツポーズをとる支援者たち(2010.3.30 大阪弁護士会館)
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by bekokuma321 | 2010-04-02 23:48 | その他