2009年 11月 23日
女性ゼロ議会の愛知県阿久比町、飛島村を訪ねて
女性ゼロ議会の自治体に行き、「女性が議会に誰もいないんです。なんとか女性候補者を出して、議会に女性の代表を増やしてください」--こうお願いしました。お願いした側は、クオータ制の実現をめざす会(代表神永礼子)。
突然の訪問で、驚かれたこともあってか、実情の話題交換までは行くつくのは容易ではありませんでした。やりとりを再現します。
■■■阿久比町(あぐいちょう)■■■
●鈴村一夫議員(自民党の長老議員)を訪ねて
(「アピール」を手に、女性議員を議会に増やそうと活動しているグループであることを説明)
「いや、今、出かけるところなんで・・・。待っているんで」
「何でわかったんや?」
(HPで見て、最も当選期数が多く、町民から信頼されている方だと考え訪ねたと説明)
「このHP、消してくれって言おうと思ってるんだ、迷惑してるんで」
「女性? それはいたほうがいいな。前にいたけど亡くなってしまって。とにかく、これから出かけなくていかんので」
22日は、阿久比町の産業まつり。女性たちは、出品者にも、販売者、消費者にも参加していました。なんと大勢の女性がいることよ、と思いつつ、ふと横を見たら町議会の建物がありました。そこに誰も女性がいないのだな、と不思議でした。
■■■飛島村(とびしまむら)■■■
●服部康夫議長を訪ねて
(「アピール」を手に、女性議員を議会に増やそうと活動しているグループであることを説明)
「女が出てこんだけや」
「出ていかん、とは誰も言っとらん」
(これまで、この村に女性議員はいたんでしょうか)
「誰もおらなんだな。女が出てこんかっただで」
(出ようとしたらつぶされるなんてことはないでしょうか)
「自分のことが忙しくて、つぶすなんてしない」
(女性の場合、励ましたり指南をさずけたりという人材育成がいるのでは)
「女性の人材育成? 男の人材育成もしとらんのに」
(女性の団体とかはないでしょうか)
「知らんなぁ」
●橋本わたる議員を訪ねて
橋本議員は、突然の訪問にも関わらず応接間に通してくださいました。飛島村は臨海工業地帯があってそこから何十億という資産税がはいるそうです。さらに三菱重工業があり、ロケットなど最先端の産業があり法人税も多く、村の財政は日本一豊かだそうです。しかし、この村も選挙候補者は、部落の「寄り合い」という話し合いの場で決まるので、女性は出られないことがわかりました。寄り合いに女性が出る場合は、「主人、息子の代理」なのだそうです。まず「寄り合い」に女性が一人の人間として出られるように改革することが先決だ、と思いました。さらに、村役場には労働組合がないというのです。
以上の「なくせ!女性ゼロ議会」アクションには、神永礼子、坂喜代子、さとうしゅういち、三井マリ子の4名が参加しました。11月21日「世界一住みやすい国ノルウェーに学ぼう!」を主催した岡田ふさ子、吉川冨士子2名も準備に関わりました。
参考サイト
■調和の中で豊かに実る町阿久比町http://www.town.agui.lg.jp/
■飛島村男女共同参画http://www.vill.tobishima.aichi.jp/torikumi/danjyo.html