ウェルゲラン・センター開館

オスロにウェルゲラン・センターが開館した。相互文化理解、人権、民主的市民権の総合資料センターである。ヨーロッパ評議会とノルウェー政府の協力によって設立され、主として教育によって民主主義的な文化と社会をめざす。政府から独立した機関であり、国際職員が英語を使用して職務をつかさどる。

オスロ大学にやどかりしていたが、ホロコースト・宗教的少数派研究センターの敷地に移り、5月28日、29日の両日、王妃や外務大臣などを招き、正式に開館した。

さて、センター名に冠されるウェルゲランとは、ヘンリック・ウェルゲラン(1808‐45)のことである。彼は、ロマン主義詩人であり歴史家。国民的詩人、時には「過激派詩人」とも称された。表現の自由と信仰の自由を熱く希求した。彼について毛利三弥教授は、こう紹介する。

「ノルウェーの国民的詩人。祖国の文化的自立をめざし破格の熱情と独創性を示した。《詩集第1集》(1829)の青春詩の中心には,半ば幻想的な理想の女性ステラの姿がある。代表作《創造・人間・救世主》(1830)は標題どおりの3部からなる壮大な劇詩。革命思想に染まり,伝統を重んじる詩人ウェルハーベンとの確執は有名である。1838年に牧師資格を得て〈人民の教師〉たらんとしたが拒否された。」

ウェルゲランの妹、カミラ・コレットの名を聞いたことがある人もいるだろう。文学の力で女性解放に大きな役割を果たした作家である。作家カミラ・コレットについては、「イプセンに影響を与えたフェミ二スト作家」(三井マリ子著『男を消せ!―ノルウェーを変えた女のクーデター』毎日新聞社)に詳しい。

http://www.theewc.org/
http://www.eu-norway.org/news/wergeland+centre.htm
http://www.ewcoslo2009.com/
[PR]
by bekokuma321 | 2009-05-31 13:04 | ノルウェー