イギリス、格差解消に向け平等法制定へ

日本でも、格差解消やワーキングプアがようやく社会問題となったが、政府の具体策はない。イギリスでは、政府が、政治課題として取り組み、法案をつくり、議会に提案し、その解消政策に着手しようとしている。

鍵となるのは、平等法 (Equalities Bill)。

この平等法案は、昨年末イギリスの国会に提出され、現在も審議中だ。提案した平等大臣ハリエット・ハーマンは、「平等法」こそ、公平な経済社会をつくり未来の発展につながる、と成立に意欲を見せる。

平等法は、性や年齢、肌の色による差別を禁止するための包括的法律だ。その特徴は、250人以上の従業員を雇用する会社はすべて、男女別の賃金格差がわかるような報告書を提出させることや、自治体や病院・福祉・教育などの公的機関に、女性やマイノリティを優先的に雇用することを奨励させるなど。

法案提出の理由は、わずか6歳で、優秀な子どもでも貧しい家庭に育つと、金持ちの家の優秀でない子どもに追い越されてしまうという事実や、貧しい地域に育った子どもは病気に苦しむ傾向が高いという事実が、調査によって明らかになったことから、具体的改善は社会の責務だからというものだ。

一方、保守党は、「法的権利があるよと告げたところで、人間の生活がよくなるものではない」と反対している。経済界代表は、「平等法が施行されると、さらに不況脱出が遅れ、会社は、従業員の雇用を控えることになる」と否定的だ。しかし、平等大臣は、「不況を不平等社会の弁解にすることは許されない」と応酬する。

これまで数多くの差別禁止法があったが、この法律にまとめることで、お役所の縦割り解消もめざすという。この法案を提出したのは平等省だ。これは日本の少子化・男女共同参画省にあたる。そう、小渕大臣、あなたです。頑張って!


http://www.idea.gov.uk/idk/core/page.do?pageId=8890195 
http://www.equalities.gov.uk/PDF/FrameworkforaFairerFuture.pdf(男女平等法に関する概要、40ページ)
http://www.ofmdfmni.gov.uk/index/equality/gender-equality/gender-cartoons/gender-cartoons-thirteen.htm (1人親家庭の賃金を、シングルマザーとシングルファーザーにわけるとこんなに格差があるという漫画。一見して男女差別がわかる)
http://www.equalityhumanrights.com/en/Pages/default.aspx
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by bekokuma321 | 2009-04-27 16:20 | ヨーロッパ