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ノルウェー政府、ビルマ支援中国企業への投資を撤退

ノルウェー政府は、中国Dongfeng Motor Corp.(東風汽車公司)への投資を停止した。

ノルウェー政府、ビルマ支援中国企業への投資を撤退_c0166264_228416.jpgクリスティン・ハルヴォシェン財務大臣(写真)は、「我々の国は、軍事関連機器の販売でビルマの軍事独裁政権を支援している会社に、財政支援できない」と発表した。同社はビルマに対して軍用トラックを輸出している。同社への「ノルウェー政府年金基金」3000万ノルウェー・クローネを全額売ったという。

ノルウェーは世界第5の石油輸出国。ノルウェー政府は国内財政の安全保障として、石油・ガス産出からくる利益を「政府年金基金」に回し、海外投資に運用している。

どこに投資するかの判断は、「グローバル倫理委員会」という外部機関が、厳格な基準を設けて審査している点がミソだ。

2004年、「グローバル倫理委員会」の決めた排除基準は、人権虐待、環境破壊だったが、2008年10月から軍用機器生産も加わった。今回の中国Dongfeng Motor Corp.(東風汽車公司)への投資引き上げは、新基準制定後の審査結果だと報道されている。

これまでも、「グローバル倫理委員会」の審査決定に基づき、ウオール・マートや、フリーポート・マクモラン・カッパー・ゴールド社などから撤退してきた。同委員会のブラックリストには約30の多国籍企業がリストアップされているという。

この厳しい措置に踏み切ったのはクリスティン・ハルヴォシェン財務大臣。左派社会党党首。シングルマザーの権利や男女平等労働のエキスパートである。来日して、政治に女性が増えることの必要性を講演したことがある。日本にもファンが多い。

ハルヴォシェン財務大臣は、政界に女性を増やす「クオータ制」を導入していた左派社会党から、候補者名簿のトップに載り当選をした。当時、育児休業中の現役ママで20代だった。

先週3月6日発売の『週刊金曜日』に、クオータ制についての彼女のコメントが近影とともに載っている。


http://www.regjeringen.no/en/sub/Styrer-rad-utvalg/ethics_council.html?id=434879
http://www.norwaypost.no/content/view/21775/1/
http://www.guardian.co.uk/business/2008/sep/10/riotinto.mining
http://www.socialfunds.com/news/article.cgi/2034.html
by bekokuma321 | 2009-03-18 03:00 | ノルウェー